「家族」に関する誤解と思い込みを手放す

日本を含むアジアには儒教が浸透している影響があって、世界の他の地域に比べると、家族関係が密接になりやすいという特徴があります。

海外生活を終えて20数年ぶりに日本に帰って来てから、「家族は自分のルーツ」とか「血は水よりも濃い」といった表現を時折耳にしてきましたが、私には、日本には「家族」という呪縛に囚われて苦しんでいる人が多いと感じられてきました。

家族と意識上でしっかり境界線さえ引ければそんなに苦しむことはないのに、と常日ごろ感じることが多いです。

意識上でしっかり境界線を引くとは、「自分と相手(親兄弟)はまったく別の人格と人生を持った別の存在である」と、明確な区切りを設けることです。それはつまり、家族から精神的に自立することを意味します。

境界線テスト

あなたがどれくらい境界線が引けているかを測ってみましょう。

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あなたのパートナーは見栄っ張りで、すぐにカードを切って奢ってしまいます。こんなときあなたは:

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あなたの10代の子供はスマホが大好きです。料金を支払っているのはあなたです。子供はあなたが使用量をチェックすることに抗議してきました。こんなときあなたは:

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あなたはレストランで食事をしています。 近くのテーブルの人たちがお酒を飲んで大騒ぎし始めました。あなたは食事や会話を楽しむことが出来ません。こんなときあなたは:

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家族や親せきの中には、あなたの私生活 について詮索し、聞いてもいない余計なアドバイスをしたがる人たちがいます。お盆や正月が憂鬱です。こんなときあなたは:

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友人の一人が、人が大勢集まる場所であなたに関する不適切発言を連発し、あなたは気分を害しました。こんなときあなたは:

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家族の一人が「今月は財布が厳しい」と 言ってきました。もうすでに何度かお金を貸しています。今回は「子供に自転車を買ってやりたいから1万円貸して欲しい」と言っています。あなたは:

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友人があなたの家へ子連れで遊びに来ました。目を離したすきに、子供があなたの家具に落書きしました。友人を見ると、悪びれた様子もなく笑っています。こんなときあなたは:

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あるセミナーを受講中に、講師がクラス全員の前であなたの短所を批判し、あなたは居たたまれない気持ちになりました。こんなときあなたは:

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同僚の仕事の納期が間に合いそうもありません。あなたに「手伝ってくれ」と頼んで来ました。あなたには同じく納期が迫った仕事があります。こんなときあなたは:

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数人で旅行へ行きました。あなた以外の全員は、博物館へ行きたいと言いますが、あなたは行きたくありません。こんなときあなたは:

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上司があなたの仕事の成果を自分のものとしてプレゼンしていることを知りました。こんなときあなたは:

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あなたのアパートで飲み会をすることになりました。会がお開きになってみんなが帰る頃には、家の中はひどいありさまになっていました。こんなときあなたは:

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海外旅行へ出かけてヒッチハイクにチャレンジしました。たまたま乗せてもらったのは若者たちの車で、スピード違反や危険運転を繰り返し、あなたは生きた心地がしません。あなたは:

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何か月も会っていない兄弟姉妹が、ランチの約束をドタキャンしてきました。「近いうちに埋め合わせする」と言っていますが、ドタキャンされたお陰でスケジュールが空いてしまいました。あなたは:

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子供の学校のPTAで代表者を選出しなくてはなりません。立候補する人は誰もいません。あなたも忙しくて余裕がありません。こんなときあなたは:

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親しい友人から連絡が来て、「仕事で嫌な ことがあったので、今夜飲みに付き合って欲しい」と言われました。あなたにはすでに予定があります。こんなときあなたは:

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あなたの同居人は仕事が忙しく家事を全くしません。あなたが一切の家事を担当しています。あなたの中に不満が蓄積しています。こんなときあなたは:

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ようやくプロジェクトが片付き、待ちに待った休暇へ出かけるところです。ところが、こんなときに限ってクライアントから急ぎの仕事の依頼が入りました。あなたは:

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あなたの息子はお酒が好きで、毎晩晩酌をします。今日も夕食前にビールを 開けて飲もうとしています。こんなときあなたは:

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上司から、あなたのミスではないことに関して「謝罪するように」と言われました。あなたは自分が悪いとは思いません。こんなときあなたは:

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「家族仲が良い=正しくて良いこと」ではない

私は人を見るときに、その人が親や家族とどんな関係性を築いているかに注目します。それは必ずしも「家族仲が良いか」ということではありません。

「家族仲が良い=正しくて良いこと」という思い込みはそろそろ本気で手放した方がいいです。

もちろん、家族の仲が良いにこしたことはありませんが、それは親も子も健全な人間として健全な人間関係が築けている場合に限ってのことです。

これだけ機能不全な毒親が多い世の中で、毒親とうまくやれたり、仲良くできる子供というのは健全ではあり得ません。

「怖れ」に根差した能不全関係

日本には親や家族と機能不全な共依存関係に陥っている人が相当多くいます。もちろん本人たちにそういう自覚はありませんが。

「家族仲が良い=正しくて良いこと」という思い込みがあるから、表面的にはそのように繕うしかなく、自分の本音を抑圧していつしか忘れてしまっただけにすぎません。

家族との距離感が近すぎたり、家族仲を良好に保つために本音が言えなかったり、自然体で振舞えなかったりというのなら、かなり問題があるということです。

相手の機嫌を損ねることを怖れていたり、嫌われたり拒絶されたりするのではないかと怖れるあまり本当のことは言えない、無理してでも迎合しなくてはならないと感じているのなら、それは「怖れ」に根差した機能不全関係です。

健全な人間関係の根底にあるのは「愛」

健全な家族関係においては、親も子も、自分の本音と自然体で接し合っています。そのせいで時としては衝突したり喧嘩したりすることもありますが、その根底にあるのは「愛」です。素の自分を出しても拒絶されたり見捨てられることはないという安心感がある。だからこそ本音を言い合える。

それが健全な人間関係というものです。

疎遠になったり断絶したりするのもアリ

家族仲が悪いとか家族間で疎遠になっているケースでは、どちらかが「この相手とはつきあえない、やっていけない」と判断しているということです。どちらか、あるいは両方の機能不全が強く、付き合っているとお互いに傷つけあわずには済まないケースでは、あえて離れた方がお互いのためということがままあります。

表面的な仲を取り繕うために本音を押さえて迎合し合っていたり、支配・コントロールがまかり通っている家庭よりも、まだしも健全だと言えます。

私の経験上、親に比べて子供方が魂の発達段階が高く、いつしか親よりも達観してしまうケースが沢山あります。そのようなケースでは、子供は親を理解できても親は子供を理解することができず、批判や責めを向けられ続ける子供側から疎遠になるしかない状況が多くみられます。

それは今の時代ある意味「自然なこと」で、たとえ肉体的な親子と言えども分かり合えないという事実をありのままに受け入れて、自立的に生きることが唯一の解決策となります。

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