私たち人間は、3次元の無意識で生きている間は「物事をありのままに受け取る」ことができません。
そこにはいわゆる「認知の歪み」と呼ばれるものが存在しています。
つまり、自分が無意識のうちにもっている思い込みや前提、期待、希望、偏見などによって、ありのままの事実が捻じ曲げられて認知されているということ。
しかし、自分が行っている無意識の「意味づけ」や「固定化された捉え方」を、自分で認識できる人はほとんどいません。
目次
認知の歪みの例
認知の歪みとは、例えばこんな感じです。

これは実際に私が経験した例です。
私は自分が読んだ本の感想を言っただけなのに、相手は「本を薦められた」と受け取ってしまったケースです。
もう一つ。

これも実体験です。
私はただ相手がタバコを吸う人かどうかを聞いただけ。
でも相手には「タバコに誘われた」と受け取られた例です。
誘ってねぇよ!
と思いますが、相手は「誘われた」と思い込んでいるので、理解し合えません。
その人固有のフィルターで見る
私たちは誰しも、「自分固有のフィルター」を通して世界を認識しています。
フィルターにどんな色がついているかは、育ってきた環境や生きてきた過程に応じて変わる。
私の父は「英語教師」が大嫌いで重度の英語アレルギーを持っていましたが、どうやら中学校時代に英語教師から相当嫌なことをされたらしいです。
それがきっかけで、「英語教師=悪」というイメージが定着してしまった。
同じく私の母は若い頃に心理カウンセラーに相当嫌なことをされて傷ついたことがあるらしく、「心理カウンセラー=ろくでもない奴」という固定観念を形成してしまった。
そのため、アメリカの大学で心理学を専攻していた私とは、二人とも折り合いが悪かったわけです。
本人たちに自覚はありませんが。
私たちは、自分が経験したことを基に固定観念を形成していきます。
そして、現実世界をそのフィルターを通して観るようになっていくわけです。
被害妄想型フィルター
以前、ある人と部屋探しの話をしていたとき。
突然その人が、「なぜ自分がこういうタイプの家に住む必要があるのか」を説明し始めました。
最初は?と思って聞いていましたが、どうやらその人の中に、「そんな家に住むのは贅沢だ」という思い込みがあり、妄想の中の「誰か」に対してその「言い訳(正当化)」をしているらしいことがわかりました。
もちろん、本人は無意識です。
また、あるとき会話してい相手が突然怒り出し、これまた「自己防衛」的な反応を繰り広げてきたので、「なんでそんなこと言うの?」と聞いてみたことがあります。
するとその人は、「だって、あなたが私を責めるから、、、」と。
私はまったく責めていないどころか、ほとんど何も言葉を発していないのにも関わらず。
被害妄想というやつです。
被害妄想が強い人は事実をありのままに受け止めることができず、自分の頭の中にある誰かや何かを投影して目の前にある光景を見ています。
だから、ありのままの現実を認識できない。
価値観の投影型フィルター
A男さんの貯金額は30万円です。
「A男さんの貯金は30万円」
これは事実です。
この事実にどういう意味付けをするかは、人によってまったく違います。
「30歳にもなって30万円しか貯金がない情けない人」と見る人もいれば、「30万も貯金した俺ってすごい」と思う人もいる。
しかし最初から最後まで「A男さんの貯金は30万円」という事実は変わりません。
「A男さんの貯金は30万円」というスクリーンの上に「何を」投影するかで、その人の潜在意識に何が入っているかはだいたいわかるわけです。
感情の投影型フィルター
血のつながらない親に育てられた子供は可哀そう、という人がときたまいらっしゃいます。
「なぜですか?」
と聞いても、うまく説明できない。
恐らく、ご自身の中に「血のつながった親に育てられてこそ人は幸せ」という固定観念がおありなのだと思います。
そして自分の感情的な痛みを他者の上に投影して観ている。
家父長制度が長らく続いた日本では、昔から後継ぎを親戚から調達するための養子縁組は昔から普通に行われていました。
現代ではありとあらゆるケースで血のつながっていない家族が増えています。
LGBTX のカップルが養子を迎えて全員血の繋がりがない家族であるケースも多いにあるわけです。
人は無意識のうちに、「自分が物事をどう捉えているか」という固定化された観念(固定観念)を投影して世界を認識しています。
しかし、その認識世界=事実、ではないですよね。
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