「依存的な人」とはどういう人かと言うと、「他者なしではいられない人」です。
- 気持ちわかって欲しい
- 気持ちに共感して欲しい
- 理解して欲しい
- 「今のままのあなたでよい」と言って欲しい
このような欲求を他者に対して持つことは、「依存」の表れです。
どうしてこのような感じ方があるかと言えば、内面にまだ癒されていない「愛情飢餓」があるからです。
本来であれば、子供の頃に両親から受け取るはずだったこうしたことを、ちゃんと受け取れなかったために、大人になっても「それ」を親以外の誰か(他者)に求めることを止められません。
一方、自立的な人はどういう人かと言うと、自分で自分に必要な愛情や理解や共感や思いやりを与えられる人です。
何かしらの打撃を受けたときに自力で回復できる力のことを「レジリエンス」といいますが、自立的な人はレジリエンス(自力で回復する力)が高いのが特徴です。
依存的な人が「自分で自分に愛情や理解や共感を与えられる」ようになるためには、まずはインナーチャイルドをしっかり癒す必要があります。
腕の良い心理セラピストなら、インナーチャイルド・セラピーを通して「自分で自分に愛情や理解や共感を与えられる」やり方を、実践を通して教えてくれます。
このプロセスは自転車を乗れるようになるプロセスとまったく同じで、セラピストは「補助輪」にあたります。

最初から何の補助もなくいきなり自転車に乗れる人は一人もいないでしょう。
まずは補助輪をつけて自転車に慣れるところから始める。身体が慣れてきたら片輪をはずして乗ってみる、それになれたら今度は両方の補助輪を外して乗ってみるという具合に、少しずつバランス感覚を養っていきます。
自分一人で自転車に乗れるようになるまでに、何度も転びます。それでもあきらめずにトライできるのは、大方の人は、「慣れさえすれば必ず自転車に乗れるようになる」と、無意識のうちに「すでに知っている」からです。
癒しにも同じことが言えます。
最初から一人でインナーチャイルドを癒せる人は恐らく一人もおらず、数年はセラピストの補助を得ながら「自分自身に愛情、共感、思いやり、理解」を送る練習を積んでいきます。
ある程度慣れてくれば、それからは一人でもそれができるようになり(自立し)ます。

その状態が継続されることで、いつしかそれは自分の「常態」となり、無意識でもできるようになっていきます。
子供の頃は自転車に乗れなかった人が、大人になっても自転車の乗り方を忘れないのは、それがすでに自分の中に確立された感覚で、無意識領域まで落とし込まれているからです。
この癒しのプロセスをかっ飛ばして、「頭で理屈を理解」すればすぐにでも自立できると思う人もかなりいらっしゃいますが、それは土台が無理な話です。それができた人を、私は今まで一人も知りません。
癒しのプロセスは時間がかかるものです。それに取り組み始めるのは早ければ早いほどいいのだけれど、スタートラインに立てる人自体がとても少ないという実態があります。
自立的に生きられる人は、あらゆる意味で強いです。自分が必要なときに他者に頼ることができ、かと言って依存とは無縁で生きられる。だから自己主張も自己表現も自由にできるわけです。
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