本当の意味で「自分をしっかりと持った人」として、私が興味深く見ている方の一人は、芸能人の小泉今日子さんです。
飾らず40年、小泉今日子さん 支えは「16歳で決めたルール」
以前も小泉さんに関する記事を書きましたが、今回も小泉さんの言葉の中にとても参考になることが沢山含まれていると感じましたので、シェアしたいと思います。
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小泉今日子さんが16歳の頃から持っていた要素
- 承認欲求が限りなく少ない
- 自分をよく知っている
- 精神的に自立している
- 自分で考え判断し選択する力がある
アイドルに憧れていたわけではありませんでした。何となく、興味本位で(『スター誕生!』のオーディションに応募はがきを)出したら、受かってしまいました。ちょうど父親が倒産して、一家離散したばかり。家族一人一人の選択を、私が邪魔することが怖かった。私がいるから親や姉が何かをあきらめるのはご免でした。そんなタイミングでの合格だったので、就職が決まったような、これで気兼ねなく自分の人生を始められる感覚でした。
大人たちは勝手に『アイドルはこうあるべきだ』とか『子どもはこうあるべきだ』とか、型にはめようとしたり、プレッシャーを与えたりしがち。だけど、『ちょっと待ってよ』と思いました。彼らの望み通りになれないことに罪悪感を感じてしまうのは、すごく良くない。だから、例えば、広告の仕事をしていたら髪を切ってはだめだとか、最低限守るべきルールを自らに課すことにとどめようと考えました。
小泉今日子
境界線をしっかり引き精神的に自立する
小泉さんは中学生の頃から、かなり精神的に自立していた子供だったことがうかがえます。
普段私が幾度となく書いている「境界線」(バウンダリー)とは、「精神的な自立」と同義と言っても過言ではありません。
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精神的に自立することは、経済的な自立とは意味が違います。
経済的に自立することはある意味簡単で、誰でもある程度はできることです。
しかし、精神的に自立できている人は日本にほとんどいらっしゃいません。
そんな中で、中学生の頃からしっかりした自分の考えを持っていた小泉さんは、随分早い段階から精神的に自立なさっていたのだと。
だからこそ経済的な自立も早かったのだろうと思います。
相手の期待に沿えないことに罪悪感を持ってはならない
私たち人間は、誰しも「相手や他人の期待に沿うため」や「相手や他者を満足させるため」に生きたり何かをやったりしている訳ではありません。
でも、「べきべき」「ねばならない」意識が極度に強い日本の中で、多くの人たちは承認欲求(相手に認めてもらいたい、受け入れてもらいたい)の奴隷になって、「自分がどうしたいか」を無視して、「相手の思い通り(思惑通り)」に振舞ってしまいます。
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それに対して16歳の頃から「意識的」になって、「それはしない」と自分で決めた小泉さんは、本当の意味で意識レベルが高い方なんだなぁと思う訳です。
- 母としてこうあるべき
- 妻としてこうあるべき
- 社会人としてこうあるべき
- 子供とはこうあるべき
- 学生とはこうあるべき
- 親とはこうあるべき
こうしたものって、社会や世間や他者が勝手に決めて押し付けてきているもので、「私」という人間とは本来何ら関係ないものです。
そういうものを諾々と受け入れて、「そうあれない」自分を責めたり、自分は何かおかしいのではないかと考えてしまう人は、自己否定癖が強く、自己肯定感が低いんです。
一生自分以外の誰かや何かに振り回されながら生きたいのであればそれでもいいでしょうが、自分の人生を自分の足で生きているという実感を得たければ、「自分は自分」と認め、承認欲求を手放して行くことが必要です。
自分に必要なことは自分で考えて決める
小泉さんは、「芸能界」という特殊な場所で生きていくにあたり、「最低限必要なルール」だけを自分に課すに留めると決めたと仰います。
この振る舞いは仕事に必要か、必要でないか、いつもジャッジしていました。大人からしたら、生意気な子どもだったかもしれません。
小泉今日子
当時の芸能界では、アイドルの髪型から着る服から化粧の有無、付き合う友達や出かける場所に至るまで、事務所がとても厳しく管理していたと言います。
- その髪型はダメ
- その服は着ちゃダメ
- すっぴんのまま出歩いてはダメ
- あの友達と付き合うのはやめなさい
- この場所へ出入りしてはダメ
こうしたことはすべて、「アイドルとしての」イメージを作るためのものだったわけです。
しかし小泉さんは当然こうしたことに違和感を覚えるわけです。
それって本当に仕事に必要なこと?
常にこれを自問自答して、自分で判断を下していた。
大したもんだなぁ、と、思わずにはいられません。
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ある時小泉さんが事務所に無断で髪を刈上げにしてしまったという「事件」が起こりました。
当時は「アイドル=聖子ちゃんカット」が当たり前だったの芸能界において、一人だけ刈上げショートの小泉さんは異色を放っていました。
あの行動も、「自分で判断した結果」だったと、以前インタビューで読みました。
「あなたたちの思い通りにはならないわよ、私は私」
百戦錬磨の大人たちに囲まれていた芸能界で、当時10代だった少女がこういうことをやってのけたということは、純粋に驚きに値すると私は思います。
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