「準備ができた人」という表現はとても便利で、至るところで使われているのを見かけます。実際私もこの表現をよく使ってきました。しかしこの「曖昧な表現」は真意が真っすぐに伝わりにくく、現実的なやりとりには適さないと感じることが多いのです。
そこで、この記事では具体例を挙げながら、私がこのサイトで使う「準備ができた人」という表現の真意を解説してみたいと思います。
「わかっている」イコール「準備ができている」ではない
例えば、「私の中に依存の問題があるのは分かっています。今、それと闘っているところです」という方は、まだ前に進む準備ができていらっしゃらない方です。
「依存」「甘え」「癒着」の最もわかりやすい例は「ドラッグ依存」でしょう。ドラッグやアルコールやギャンブルに依存する人たちは、それが「良くない事」「不健全である事」はよく「わかっている」んです。わかった上で、「でも止められない状態」を続けているのです。何年でも続けているのです。
依存や甘えの問題を抱えた人たちも、「これが依存であることはわかっています。でも・・・」と仰います。それは、ドラッグ依存の人たちが、ドラッグを使うことは良くないことと分かっていつつも「止められない」状態と、何ら変わりはありません。
まだ、自分の中に「甘え」が潜んでいることと真正面から向き合ってはいません。
止められない理由
なぜ止められないかと言えば、「底を打っていない」からです。つまり、「最悪の事態」を経験していないために、「止めると決意する」ための十分なモチベーションを持つことができないのです。
例えばドラッグ依存が原因で最愛の人を失うとか、問題を起こして逮捕されるなど、人生が崩壊するほどの最悪の事態が起こって人生が底を打ったとき、人は初めて「本気で止めたい」と思うものです。
依存や甘えも基本的には同じことで、人生が底を打って最悪の事態になったときに、初めて本気で「依存を乗り越えたい」と思うものです。
準備ができた人
人生が底を打って最悪の事態を経験し、自分が本気で変わるのだという決意をした人の人生では、すべてに「本気」のエネルギーが入り始めます。
「私は依存の問題を乗り越えると決めたので、そのプロセスのサポートをしてください」
という、確固とした軸を持った姿勢でサポートを求めて来られます。これが私が言うところの「準備ができた人」の状態なのです。
この時点で「依存」や「甘え」を自力で乗り越えている必要は全くありません。ただ、「乗り越えると決めたのだ」という、ゆるぎない決意と意志がそこにあるかないかの問題なのです。このような軸がある人に対して、私は喜んでできる限りのお手伝いをいたします。
私は父性がしっかりしたタイプのコーチで、「わかってもらいたい」「共感してもらいたい」「今のままの私でよいと言って欲しい」「あなたはよくやっていますよと言って欲しい」という、愛情飢餓が満たされていないタイプのクライアントには、自分の良さを十分発揮することができません。
アセンションの真実
私のクライアントの98%は女性です。ここで一つ、アセンションにおける真実をお伝えしておきます。
アセンションには、「専業主婦」という言葉はありません。
アセンションのプロセスが始まったからには、自分一人の足で立つことが必然的に求められてくるということです。
パートナーや夫に養ってもらいながら、自分は夫や子供の世話をするのが一番幸せという生き方は、アセンションの中には存在していないのです。ですから、簡単に言ってしまえば、「自分を生きる覚悟」ができていらっしゃらない方は、アセンションのプロセスを進める準備もできていらっしゃらないということです。
すべての方がアッセンドするわけではありません。
中には専業主婦をやりながら、穏やかに生きていく選択をなさる方たちも大勢いらっしゃいます。それはそれでよいのです。
アセンションでは、「曖昧なこと」は曖昧なまま残されることはありません。いずれかの時点で二者択一を迫られますし、白黒ハッキリつけることを迫られてきます。
準備ができたのか、それともできていないのか。
二つに一つです。
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