認知のステージが始まると、ほどなくして、自分の中から沸々と湧き上がる抑えがたい「怒り」に気づき始めます。
この怒りこそ長年両親に対して感じてきた怒りです。しっかりと表現されることなく、自分の中に抑圧され続けてきたものです。「抑圧する」とは「押し殺す」という意味です。
「すごくいい人」「人当たりがいい」「いつも温厚」と思われている人であればあるほど、内面に抑圧した怒りが大きい事があります。対面で印象が良いのは怒りを押し殺してなかったことにして振舞っているからで(本人は怒りすら感じていない)、溜まりに溜まった感情エネルギーはある時に爆発的に湧き上がってきたりするのです。
親や周りの大人や世間から「怒ってはならない」「怒りは持ってはならない」と言われ続け、内面にこれほどの怒りを抱える自分は「人間失格」なのではないかとすら感じます。
自分の意志や気持ちを尊重してもらえず、認めてもらえず、罪悪感や恥を植え付けられたり、自分が受けてきたありとあらゆる理不尽に対して感じてきた、とても正当な怒りなのです。