潜在意識を通して自分の世界が大幅にシフトアップするとき、ホメオスタシスと呼ばれる現象が起こることがあります。
簡単に言えば、脳が「現状維持」するために「今までと同じ状態」に自分を引き戻そうとする現象が起こるんです。
この記事では、私が今まで経験した中でもっともわかりやすくシンプルなホメオスタシスの例をシェアしたいと思います。

2008年4月、私は前職の給与よりも8000香港ドルも多い給与待遇で転職を決めたばかりでした。
8000香港ドルと言えば、当時のレートで12,3万円です。
それまでもそこそこ貰ってはいたものの、そこからさらに12、3万円アップですから、当時の私の歓びようというのは、だいたい想像がつくかと思います。
絶好の待遇での転職を決めて意気軒高と勤務を開始しました!と言いたいところですが、実際はそうではありませんでした。
- 大丈夫だろうか、私に務まるだろうか
- 仕事内容が難しすぎてついていけなかったらどうしよう
- 新しい職場に馴染めるだろうか
など、私の内面は不安と心配でいっぱいでした。
新しい職場で勤務を開始して3週間ほど経ったとき、ソレは起こりました。
朝起きてみると、顎が開かないくらいの激痛に見舞われたのです。
とにかく口の中が痛くて痛くて仕方がない。
涙をこらえながら日本の母に電話すると、「親知らずだろう」とのことでした。
「そこまで来たら、抜かなきゃ」と言われましたが、なかなか決心がつきません。というのも、香港は日本と違い、歯の治療には保険が効かないことが多いので、全額自己負担になるからです。
その日はなんとか出勤したものの、口が痛くてまったく仕事に集中できませんでした。
そこで、お昼前に社長に話し(社長秘書の仕事だったので)、午後から休みを取って歯医者へ飛び込んだものです。
で、かかった費用が7800香港ドル。
え、それって、給与上がった分そっくりそのまんま歯の治療に出てったってこと?
そうです。
ホメオスタシス(恒常維持機能)です。
私は潜在的に、自分の収入がそこまで上がったことに居心地の悪さを感じていて、その違和感を是正するために「脳」が用意したシナリオが「親知らず抜いて」出費させることだったわけです。

という訳で、私の記念すべき転職最初の給与は、親知らず抜歯代でごっそり持っていかれて、結局前職の給与と同じ金額しか手元に残らなかったのでした。
もちろん、次の月からはそんなことはありませんでしたが。ちゃんと給与全額受け取れるようになりました。
しかし、日本の医療費に慣れている皆さんからしてみると、外国の医療費の高さは驚かれると思います。
でも、これが普通なんです。
MRIとかCATスキャンなんかも、一回10万円以上は取られます。日常的にそういう設備が使えている日本がすごく恵まれているということ。
私は日本でも親知らずを抜いたことがありますが、その時は3000円でした。知り合いの中には3000円の治療費すら「高い」と文句を言う人がいますが、10万円以上を抜歯に支払ったことがある私は大喜びで3000円払います。
受け取り方というか、比較対象があるかないかの違いでしょうね。
今回は、わかりやすいホメオスタシスの例を書いてみました。参考になりましたら幸いです。自分を知るための質問100
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