日本には、「イジリ」という独特の文化がありますね。
他の国では見られない文化で、私は正直「子供っぽいなぁ」と思っています。
2000年代~2010年代にかけて私は日本以外の場所で暮らしていたのでよく知らないのですが、「イジリ」とはダウンタウンが広めた文化(?)のようですね。
自分たちよりも格下の芸人たちを「虐める」ことで笑いを取るような芸風だったのでしょうか。
それを懸念しているという内容の記述を、故・坂本龍一さんのインタビューで読んだことがあります。
誰かを意図的にディスったり、面白おかしく攻撃の対象にして「笑いを取る」という行為は大変「低俗」です。
精神的な成熟度の高い文化ではまず見られない現象で、仮にそういう行為をする人がいたとしても、そういう人は「Obnoxious(不快な人)」と言われて社会的に容認されません。
言って見れば精神年齢が中学生レベル。
それを踏まえた上で、「イジられた時にどう反応するのが正解ですか」という質問に回答していきたいと思います。
この質問には沢山の問題点が含まれているので、この記事を通して無意識の領域にある盲点を炙り出せたらと思っています。
「正解」はない
日本の方は本当によく「どうすることが「正解」なんだろう」と問いますよね。
「他人軸」だからこそ出てくる質問です。
それ自体が大問題であるという認識をまず持ちましょう。
物事に「正解」なんて最初からないんです。
あるのはただ「自分はどうしたいか」だけ。
この質問を下さった方は、「イジられるとムッと来たり、イラっと感じたりする」と仰っていました。
そして、「なんだか見下されている気がする」とも仰っていました。
まずはその感覚を100%信頼すること。
なぜならそれがこの人の本能が感じ取っていることだからです。
ここで「他の人はどうか」とか「一般的にはどうか」なんて頭で考え始めてしまうから、生きづらくなってしまうんです。
そんなことは一切構うことなく、自分の感覚に従って、不快に感じたことを相手に伝えていかなくてはなりません。
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境界線が侵害されている
この反応は、相手が自分の境界線を侵害してきていることを示しています。
境界線とは、
- ここまではOKだけど
- ここからはNG
という境目のことです。
あなたはどれくらい境界線が引けている?
相手に伝える
自分の境界線の位置がわかったら、今度は相手にソレを伝える必要があります。
「私、イジられるの好きじゃないから、やめてもらえる?(と嬉しい)」
これで十分です。
もしそれを受け入れてくれない相手であれば、付き合うのを止めれば良いだけの話です。
それができない、本当は言いたいんだけど、でも言えない、というのであれば、自分の中にまだ乗り越えられていない「共依存」や「見捨てられ不安」(共依存的な要素)があるということです。
それに取り組んで解消していくことが必要です。
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笑いは取らなくていい
私は長野県出身ですが、私が生まれた育った地域に「笑いを取る」という文化はありませんでした。
「イジってもらえて、笑いが取れて、ラッキーだと思えばいいんじゃない?」
という人がいらっしゃいましたが、明らかに関西圏の文化ですよね。
大阪を中心とした関西圏には「笑いを取る」とか「ボケと突っ込み」という文化があって、正直私は「面倒くさい」と感じます。
ピエロや芸人じゃあるまいし、周囲に笑いなんて提供しなくても私はまったく構わない。
むしろ、私をダシにして笑いを取る人がいれば相当不愉快に感じます。
私は、ありのまま、素のままの自分でいても自分の価値は変わらないと知っています。
自分に不愉快な思いをさせてまで他者に笑いを提供したいなんて気持ちは、私にはまったく必要ないんです。
もしもそれほどまでして「笑いを取りたい」と感じるのであれば、まだ未解決になっている心の穴や傷があるサインです。
それに取り組んで健全な自尊心を育むことに取り組みましょう。
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