ナポレオン・ヒルという人が書いた「思考は現実化する」という本の中に、アメリカの鉄鋼王と呼ばれたカーネギーの言葉とエピソードが載っています。
インタビューのために訪れたカーネギーから、「向こう20年間、カーネギーのプロジェクトを完成させるためにただ働きをする気があるか」と聞かれたナポレオン・ヒルは、「Yes」と答えます。
カーネギーはポケットからストップ・ウォッチを出して、「29秒かかった」と言ったそうです。
「この種の決断を下すのに一分以上かける人間はダメだ」
つまり、自分の人生を左右してしまうような重大な選択や決断はいつ何時やってくるかわからない。いざそれが目の前に来た時に、決断に1分以上かかる人は物にならないという意味です。
これを読んだ時、私はうなってしまいました。
この種の瞬時の決断は、間違いなく魂から出てくる答えなんですよ。
逆に、「よく考えて」「誰かに相談して」出した答えはすべてエゴのものです。
以前私がやっていた長期プログラムに申し込むクライアントの方でも、即決して入金なさる方はプログラムがスムースに進みましたが、考えに考えて、迷いに迷った挙句に入金期日時間ギリギリで支払いをするような方は、プログラムがうまく行かずに挫折してしまう方ばかりでした。
魂レベルでの決断は、考える間もなく、その瞬間に答えが口から出てきます。
魂は「考えたり」「悩んだり」はしないからです。
魂はただ知っていることを行動するだけ。
人生の扉をくぐる瞬間
私の50年間の人生を振り返った時、何度か明確に「人生の分岐点」と思われる地点がありました。
その中でも特に劇的だった瞬間は、忘れもしない、2020年10月某日です。
46歳でした。
その日の朝まで、私はまさか自分が今の人生で札幌で暮らすことになるとは夢にも思っていませんでした。
当時長野の実家に暮らしていましたが、その日、実家である出来事が起こり、私は即座に家を出ていくことを決意する流れとなったのです。
まったく予期せぬ流れでした。
しかし問題は、「一体どこへ行けば良いのか」まるで見当がつかなかったことでした。
頭で何度考えても、「行きたい場所」は思いつきませんでした。
仕方がないので、とりあえず東京方面へ向かって、例えば山梨の甲府あたりへ行こうかと思案していたときでした。
ふと思いついて連絡をとった知人から、電話口で「百瀬さん、札幌へ来る気はないの?」と聞かれたのです。
その瞬間に私の頭は真っ白になりました。
札幌?!
考えたこともないけれど、、、、
、、、、、、
次の瞬間、下腹から声が出て来て、「行きます」と、静かながら力強く断言している自分がいました。
時間にして、やはり20秒くらいだったと思います。
その20秒で、私の人生の新しいチャプターが札幌で始まることが決まったのでした。
あのとき、「少し時間をください」とか、「ちょっと考えさせてください」と、私は言わなかったんです。
それから3日後に、私は千歳空港へ降り立っていました。
何の予備知識も下調べもなくこの街へやって来てから、すでに2年と3か月が経ちます。
何かに乗っ取られたようにあぁいう決断をした瞬間の感覚は、忘れられないものです。
今に至るまでなお、ずっと大きな変化の波の中にある私ですが、自分が「正しい道」にあるという確信があります。
私の中に漲っているエネルギー(元気)と、気分の良さがそれを物語っています。
誰の人生にもチャンスは数回訪れます。
けれど、すべての人がそのチャンスを掴めるわけではない。
人生の扉は、ある日突然開きます。
扉が開いているのは1分間だけ。
その1分の間に、扉をくぐることができるか、それともできないか。
それが分岐点です。
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