意識が「今ここ」にある人

私が毎日仕事をしているカフェに、同じく毎日通っていらっしゃる「常連」の方たちが何名かおられます。

その内のお一人は少し年配の男性ですが、大変失礼ながら身なりはあまりよくなく、当初は「暮らし向きが苦しい方なのかな」と思っていました。

しかし何度もその方をお見掛けするうちに気づいた驚くべきことがあります。

それは、その方の意識がほとんど常にプレゼンスであるということ。

つまり、彼は常に「今この瞬間」を生きていらっしゃる方なんです。

その方はいつもコーヒーを一杯注文し、席に座ってゆっくりと時間をかけてコーヒーを味わっていらっしゃいます。

時間にして小一時間くらいでしょうか。

スマホを持たず、雑誌も新聞も読まず、ただ席に座ってコーヒーを飲む。

私は密かに感嘆の思いを抱いているのです。

ここまで意識が「今ここ」にある方を、私はほぼまったくお見掛けしません

試しに皆さんもカフェへ行って飲み物を一杯頼み、何のディストラクション(スマホ、雑誌、新聞、お喋り等)もなしに、ただ飲み物を味わえるかどうかやってみてください。

恐らく10分は持たないでしょう。

その対極にある方は山ほどいらっしゃいます。

今日私の隣の席に座った男性はサラリーマンとお見受けしましたが、スパゲッティとコーヒーを載せたトレーを前にして、ずっとスマホの画面を見ていました

無意識のうちに足が貧乏揺すりをしていますが、恐らくご自身に自覚はありません。

食べ物と飲み物を口へ運んでいますが、意識は「今ここ」にはありません

これが現代人の大半の姿なんです。

私は過去半年間、時間の密度が増えたことに驚いています。

そういえば、12月ってたかだか2か月前のことだったんだ。

私の中ではもう半年も前のことのように思えるけれど。

時間の密度が濃い。

まだ子供だったころ、小学校へ通っていた6年間て、永遠のようにも思えました。

すごく長かった。

ところが、大人になってみれば6年間なんて一呼吸する間に過ぎてしまう。

あっという間。

その理由は、大人になればなるほど、「今ここ」から分離してしまうからです。

子供は意識がプレゼンスで、「今ここ」を生きています。

だから「時間の密度が濃く」て長く感じる。

子供は常に今目の前にあることに熱中する

意識がプレゼンスだからです。

大人は時間を「過ごして」います。

ゲームや動画やブログ記事など、なんでもいいから「コンテンツを消費」して「時間を潰して過ごす」ことに夢中。

もしくは無意識のうちに「仕事」を「片づけて」いる。

気づけば「あっと」言う間に一週間が過ぎたのに、「何もできていない」ように感じてしまう。

理由は、「自分にとって意味のあることなんて何もしていない」からです。

ただ「生活している」だけ。

逆に、意識が「今ここ」、つまりプレゼンスにある人は、人生とは「今この瞬間」においてしかあり得ない、その他のことなどあり得ないと皮膚感覚で感じ取っています。

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