私が企業ではもう働けないと思う理由は、「自分ではない誰かや何か」を演じるのが金輪際ゴメンだからです。
企業だけではなく、組織に入って生きる以上、自分以外の何か別物を演じる必要がありますよね。
2008年、私は香港にあるとある日系有名企業で社長秘書の仕事をしていました。
その際に、社長から「あなたは、日本のパスポートを持っているけど、中身は日本人じゃないです」と言われました。
「あなたは経験ないかもしれないけど、日本ではね、就職したら社員教育を受けて、みな「愛社精神」を叩きこまれるんですよ。会社にとっていいことなら、「何でも」やりなさいって教えられるんですよ。あなたは社員教育を受けたことがないから、そういう精神が育っていないんでしょう」。
これこそが、私が企業で働きたくない理由そのものなんですよね。
今でこそ、こんな発言はとうてい許されるものではありませんが、2008年当時はまだこういう発言が堂々と行われていた訳です。
当時、「これが私という人なので、それ以外のことはできないんですよね」と言ったところ、社長から「演じろよ!」と言われて、それが決定打となって会社を辞めたのでした。
組織で働くということは、経営者側にとって「都合よく動く」「人材」(人間ではなく)になることが求められるわけです。
相手の価値観を押し付けられ、自分の価値観に合わないことでもさせられ、思ったことも言えず、上の思惑に沿った言動をすることを暗に求められ、忖度までしろと強要される。
同調圧力とはそういうものでしょう。
そんな生き方をしていたら、死んでしまう。
あれができる、これができる、あんな資格があります、こんな免状があります。
アレ、私の価値って、そこだっけ?
そんなわけないですよね。
私の人としての価値は、そんなちっぽけなものではとうてい測れない。
私という人の価値は、上司や他者から「評価」されるほどちっぽけなものじゃない。
それは私ではなく、彼らが私という人の上に投影している彼らの内面でしかないんです。
私という人の本質は、好奇心旺盛で屈託がなく、どこへでも一人で出かけて行って何でも楽しんでしまう、天真爛漫な楽しいエネルギーです。
だから、実生活で私に接触する人は気分が明るくなるし、「自分も大きな世界へ行ってみたい」と思える。
それこそが私がこの世にもたらせる価値なのであって、小さな会社なんかで評価されるのは、私という人の本質に対する冒涜ですらあると、今ではよくわかるようになりました。
本当の自分を取り戻し、その自分で生きる肚を括ってしまえば、今までの生き方なんてもうできなくなります。
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