人は常に自分が見たいものを見る

この記事では、「人は常に自分が見たいものを見る」ことについて書いていきたいと思います。

血の繋がりがあることが幸せ?

今から4年ほど前、「血のつながらない親に育てられる子供がかわいそう!」と憤慨している人に出会いました。

その人は、「子供は血のつながった親に育てられることこそ幸せ」という価値観を持っていらして、継父に引き取られた他所の子が可哀そう、周りの大人たちはけしからん!と憤慨していたのです。

それを聞いた私は「いったい何時代だよ」と思いましたが、その人にとってそれは「絶対正しい」ものの見え方なんです。

内面の浄化や統合が進まないうちは、人はどうしても自分の思い込みを投影して世界を見てしまいます。

実際の世界がどうかは関係なく、「自分が見たいもの」を見てしまう。

例えばアメリカなんかでは、家族全員血がつながっていないなんてザラにある話です。

もともと他人同士だった二人が結婚して子供ができず、どこかから養子を迎えれば全員血の繋がりがない家族の出来上がり。

でも彼らが幸せでないって、誰が決められる?

そもそも幸せって何?

アメリカでは同性婚をしたカップルが養子を引き取って、家族仲良く暮らしているケースだって沢山あります。

もちろん、中にはうまく行かないケースもある。

けれど、それは血のつながった家族でも同じでしょう。

血がつながった親に育てられることが幸せであるという価値観は、少なくとも私にはありません。

毒親に育てられるくらいなら、内面が成熟した他人に育ててもらった方が良いというケースだって普通にあるでしょう。

世の中で発生する事件や殺人の約80%は家族間で起きているという統計を見れば、それは明らかです。

私はあなたとは違う

人は目の前にいる相手が「自分と同じ」だと思い込んで接するという性質があります。

同じく4年ほど前、私に対して熱心に様々な情報をシェアしてくださる方がいらっしゃいました。

その方はアメリカ発の「進化占星術」を日本で教えられる人を探していらして、「見つかりました!百瀬さんもよかったらどうぞ!」と言って情報を送ってくださいました。

私はそれを聞いて「あぁ、投影がすごいな」と思ったわけですけど、なぜかというと、私はその情報を全く必要としていなかったからです。

「進化占星術」はアメリカ人のスティーブン博士という方が主宰している一派ですが、当時私はすでにスティーブン博士のコースを英語で受講済みだったからです。

そのことをご存じないこの方は、「百瀬さんもこの情報を必要としているに違いない」と思って教えてくださるのでしょうけど、要らん世話ですよね。

自分の内面を投影する

今から10年くらい前のことですが、香港人の仲間の一人がマンションを購入してリノベが終わったということで、招待されたことがありました。

彼女と姉の二人で資金を出し合って購入したというそのマンションは高級住宅地にあって、家電はすべてオートという代物でした。

ハンドソープのディスペンサーから換気扇まですべてオート、ルームツアーで家の中を巡りながら、内心私はこんなことを思っていたんです。

「ドイツ製のオート換気扇か。故障したらドイツから部品を取り寄せないと直せないとか言われるんだろうな。面倒臭いな。私はこういう換気扇は家につけないことにしよう。ハンドソープのディスペンサーも、故障したら面倒くさいことこの上ないな。この手のものはシンプルな物に越したことは無い」

つまり、私はまったく正反対の価値観の持ち主なんです。

しかし無礼者・失礼者になりたいわけではないので、言葉に出していは言いません。必要がないからです。

それくらいの分別はある。

ところが、一緒にルームツアーを回っていた他の仲間たちは私の様子を見てこう言ってきたのです。

「わかるよ、わかる。あなたもこんな家に住みたいんでしょ?旦那に頑張ってもらわなくちゃね!」

( ゚Д゚)ハァ?

勘違いも甚だしいなと思いましたが、いちいち否定して訂正するのも面倒なのでそのままやりすごしてしまいました。

「こんな家に住みたいと思っているのは、私じゃなくてアナタでしょ?」と言おうと思えば言えるけど、それも言わないだけの分別はある。

自分の恐れを子供に投影する親

ある親御さんは、大学生の娘さんが「ぼっちにならないか」「仲間外れにされていないか」をかなり心配していました。

そして、事あるごとにお嬢さんの交友関係に口出しして、「仲間外れにされないように」アレコレとアドバイスをしていました。

「仲間外れにされたくない」「ボッチになりたくない」のはこの親御さんの方で、その恐れをしっかりと直視していないので、それを無意識のうちに子供に投影し過干渉を止められないという毒親ぶりになっているわけです。

お嬢さんは社交的なタイプではなく、一人で過ごすのが好きなタイプ。

お嬢さんのありのままを受け入れられないのは親御さんの内面が分裂しているからです。


人間って、本当にことごとく「自分が見たいものを見て、聞きたいことを聞いて」生きている生き物なんですよ。

投影や転移が激しい、認知の歪みが激しい人とは、今の私は付き合わないことにしています。

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