「自分が何者であるかを知る」という言葉の意味 -大いなる誤解-

スピリチュアルな情報の中には時折、「自分が何者であるか」という表現が出てきます。

「自分が何者であるかを知り、それに忠実に」みたいな文脈で語られることが多い。

この表現はとても誤解が多いと個人的には感じていて、それがために迷走してしまっている人も多いと考えています。

スピリチュアルな業界になぜこんなワケの分からない日本語表現が多いかというと、日本のスピリチュアル文化のほとんどが英語圏から輸入されているからだと思う。

つまり、英語表現をそのまま直訳しているから、原文のニュアンスや文脈から少しズレた伝わり方をしている情報が多い。

「自分が何者であるか」という日本語は、恐らく「(know) who you are」という英語表現を直訳したものと推測しますが、この訳では正確なニュアンスは伝わっていません。

プロの翻訳士として食っていた時期も長い私が訳すとしたら、「(know) who you are」は「自分らしくいよう」。

文脈によって「適切な訳」は変わってくるわけですが、少なくとも「自分が何者であるか」なんて仰々しく大げさな訳語は適切ではないと、私は考えます。

この記事では「know who you are」とはどういうことかを、実例を挙げて説明してみたいと思います。

自分の個性を知る

私の知り合いの若いアメリカ人女性に、「料理が苦手なので、レトルトやインスタント食品を多用している」というAちゃんがいます。

Aちゃんは溌剌として自立したとても魅力的な女の子。

「料理が苦手なので、レトルトやインスタント食品を多用している」がAちゃんらしさ (who she is) です。

もちろんAちゃん自身そのことを知っていて100%受け入れているからこそ、魅力的な女の子なわけです。

Aちゃんが今後人生を幸せに生きていくためには、自分の周りをAちゃんらしさをそのまま受け入れてくれる人たち「だけ」で固める必要があるわけです。

間違っても「Aちゃんのそういう所は直した方がいいよ」なんて言う人とは、友人としてもパートナーとしても家族としても付き合ってはダメ。

アメリカはずっと以前から個人の個性を尊重する文化があるので、この辺りのことは当たり前に浸透しています。

日本では、「合わない人とでもうまく付き合えるのが大人」という価値観がありますが、そんなものに縛られる必要はありません。

自分が「快適」と感じない人間関係など、持つ必要はないのです。

それが、自分を大切にするということ。

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自己否定を止めること

日本人のメンタリティだと、「男ウケをよくするために、頑張って料理をマスターしよう」という人が多いです。

これは「流れ」に逆行する在り方であり生き方です。

つまり、自分の自然な在り方を否定している

「料理をマスターすることが楽しい」というのならやったらよろしい。

でも、「そうしないと愛されないから」とか、「料理できない私は女失格」みたいな感じ方でやっているのなら今すぐやめなさい、ということなんです。

ありのままの自分では愛されない、受け入れられない、努力して「直さないと」と刷り込まれている人は、それに気づくことが大切です。

私自身、「大雑把で細かいことに気を配れない」という「私らしさ」を受け入れてくれない人は、どんなに好きな相手であっても付き合わないことに決めています。

それが「自分を守る」ということ。

「自分らしさを大切にする」ということ。

「料理が苦手」とか「大雑把で細かいことに気を配れない」というのは、そこまで致命的な人格的欠陥とは言えません。

単なる性格的傾向であり個性の問題

それと相性の悪い人たちとは付き合わなくていいよ、という姿勢で生きた方が、自分も相手も楽なんです。

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親の意識を変える

日本の親御さんは、子供のありのままを否定する人が多いですね。

「そんなんでは困る」という仰り方をする人が多い。

自分自身が子供の頃、そういう環境で育ってきたからです。

日本の親御さんは、自分の子供が学校で「自分らしく楽しんでいるか」ではなくて、「良い子でうまくやれているか」の方を気にします。

その子の個性を尊重して伸ばすような心配ではなく、「同調して周りと上手くやれているか、問題を起こしていないか」の方を心配する。

こういう意識が、自己否定的で自尊心の低い大人を量産します。

まずはそこに気づいて、親の意識を改めていくことが必要でしょう。

そのためにはまず、親が自分自身を100%受け入れられようになること。

まずはそこからです。

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