主体的に生きるために言葉を正確に使う

若い頃、恐らくは10代の頃から、私は「言葉を正しく使う」ことに意識を向け続けてきました。

文法的なことではなく、「その表現が自分の内面の状態を正確に表しているかどうか」に意識を向ける、という意味。

なぜなら、それが自分の在り方や生き方に重大な影響を及ぼすと、人生のかなり早い段階で気づいたからです。

私は「〇〇できない」という表現をあまり使いません。

それは「私の内面」を正確に表した表現ではないからです。

内面を深堀していくと、大抵の場合においては「〇〇できない」のではない。

「やろうと思えばできるけれど、今はやらないことを自分で選んでいる」という状況。

だから、「今はやめとく」とか、「今はやらない」という表現を使います。

例えば、「この家の家賃は、払おうと思えば払える。でも今は別な家に住むことを選ぶ」とか、あるいは、「今の職場は理想的とは言えないけれど、諸事情を鑑みて今は仕事を辞めないことを選ぶ」という具合。

大抵の人はここで、「こんな高い家賃、払えないよ~」とか、「仕事は辞められないよ~」言ってしまいます。

前者と後者の表現のニュアンスの違いは明らかですよね。

前者には「自分の意志で行動を選んでいる」という主体性がある。

しかし後者には「自分にはできない」という無力感と犠牲者・被害者意識です。

言葉遣い一つで、潜在意識にある自分の心の姿勢や在り方が大きく影響を受けるのです。

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理不尽な状況に際する自由意志決定

以前の私は、永住権を持っている香港に骨をうずめる覚悟で生きていました。

永住権を取得したときにそう決めたのです。

しかし実際には、それから8年後に香港の状況が激変しました。

香港を離れて日本へ戻ることは、私の本望ではありませんでした。

しかしそれでもやはり、香港を離れることは私個人の意志による「選択」だったのです。

ウクライナの人たちの状況も同じですよね。

誰しも生まれ故郷を追われるとわかっていたわけでも、喜んでそうしたわけでもない。

でも、目の前にある状況と、限られた選択肢の中から、常にその時その時の自分にとって「ベストだと思われること」を断腸の思いで決断して前へ進む

人生には時として、そういう局面が訪れるものです。

「自分の意志に反して故郷を追われた」と捉えるか、それとも「厳しい状況の中で自分にとってベストと思える道を選んだ」という意識で生きていくか。

自ずとその後の人生や生き方に影響が出てきます。

内面に決着のついていない過去を抱えていると、人生は必ず停滞します。

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自分の人生を誰かのせいにする悲劇

50歳60歳を過ぎてなお、幼少期に起こった出来事の決着をつけられず、自分の人生の責任を親や国のせいにしながら生きている人は山ほどいらっしゃいます。

ありふれている。

誰の人生にも、必ず理不尽で不条理なことは起こります

ひとたび無力感(エゴ)に陥ってしまえば、最悪命を落とすこととなります。

自死とは究極のマゾヒズム

エゴが優位に立ち、本当の自分(ソース)との繋がりが完全に断絶されたときに起こる現象です。

無力感とは、「この状況において、自分にできることは何もない」と感じる感覚のことを指します。

無力感は人間の精神を蝕みます。

生きる気力を奪います。

本来の自分を思い出せなくなります。

精神が屈折し、意地悪で嫌味っぽい、僻みっぽい人になります。

そんな生き方をしたくなかったら、常に「自分の意志と意図はどこにあるのか」を明確にすること。

その時に役立つのが、「言葉を正確に使う」ことなのです。

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言葉を正しく使う

今自分が発している言葉を注意深く精査することで、自分の意識状態がわかります。

被害者・犠牲者意識で生きているのか、それとも自分が主導権を握って、人生を主体的に生きているのか。

どれほど厳しい状態にあっても、「自分はこの状況の中でベストを尽くしている」と思えることが、人間に力を与えます。

それを支えるのが言葉です。

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