大切な人とは常に気持ちが通い合っていて欲しいと、私は思います。
でも、自ら相手との間に壁を造るときがある。
どんな時かと言えば、「怖れ」に囚われたとき。
別の言い方をすれば、エゴが優位に立ったときです。
目次
アーティストと昔の恋人
私が関心を寄せる前衛アーティストに、マリーナ・アブラモヴィッチがいます。
彼女の作品の一つに、「見知らぬ人との1分間」があります。
目の前に座った「見知らぬ人」と、1分間瞳を見つめ合うというパフォーマンスアート。
「瞳」は魂の入り口とも言われるほど、その人の本質を現します。
目の前に座ったまったく見知らぬ人と、1分間、魂のエネルギーを通い合わせるってどんな感じだろう。
その彼女のパフォーマンスに、ある日、かつての恋人であるウレイがやってきます。
その昔、ウレイとマリーナは共に暮らしていました。
最後に二人で「万里の長城を歩く」パフォーマンスアートを共作して以来、一度も逢っていない。
何も知らされず、目を上げたら突然目の前にウレイが座っているのを見たとき、マリーナは、、、?
スマホだと動画がうまく動作しませんので、以下にリンクを置いておきます。
“A minute of silence” by Artist Marina Abramovic
エゴの出現
ふたつの魂の邂逅は美しいものだと、多くの人が思ったことだと思います。
しかし、その後二人はかつて共同で制作した作品の利権をめぐって、裁判沙汰になったとどこかの記事で読みました。
3次元世界で暮らす私たちは、常に愛とエゴの狭間を行ったり来たり。
そのようにして少しずつ愛の割合を増やしていくのだと、私は感じています。
エゴの特徴
エゴは何かと言えば、「防衛機能」です。
痛みの多い3次元世界を自分の心を守りながら生きていくための機能。
そのため、必然的にエゴは「怖れ」に根差した生き方をしています。
- 怖れ
- 不安・心配
- 不信感
- 支配・コントロール
- 拒絶
- 批判・責め
- 罪悪感
- 劣等感
- 恥
これらはすべてエゴが優位になったときに現れるエネルギーです。
愛の特徴
一方、ハート(心)は基本的に愛に根差しています。
- 思いやり
- 優しさ
- 理解
- 受容
- 赦し
- 信頼
- 勇気
- 愛
愛は自分も相手も裁くことなく、すべてを包み込み受容します。
3次元で暮らす私たち人間が他者と心を通い合わせるためには、少なくともどちらか一人が、愛の側に立っている必要があります。
エゴが出てくるとき
傷ついたとき
自分の心の動きを観察していてわかったことがあります。
エゴが優位に立つときは、いつも決まって「古傷」が疼くとき。
つまり、脆弱な自我が「傷ついた」と感じるとき。
そしてエゴ(防衛機能)が出て来て、もう二度と傷ついて痛い思いをしなくても済むように、心の周りに防壁を巡らすんです。
それが、相手との絆を遮断する。
こちらが防壁を高くして絆を遮断すれば、潜在意識を通して相手には必ず伝わります。
そして、相手も同じく心を閉ざす。
この悪循環。
自分に嘘をついているとき
自分の気持ちに嘘をついているとき、心は通わなくなります。
親密な関係では、心の一部だけ通わせて他の一部を隠しておくということは、基本出来ません。
相手が大切な人であればあるほど、どこかに隠し事があれば、それが障害となって絆が遮断されるときが来ます。
とにかく素直になること
誰かと心を重ね合わせるためには、とにかく素直になること。
「素直になる」とは、自分の本心は何かを知りそれに正直になること。
自分の気持ちに正直に、それを表現していくこと。
もしも「傷つくことが怖い」と感じるのであれば、「傷つくのが怖い」と言葉で伝え、弱さをさらけ出すこと。
相手と仲良くしたいと思うなら、「仲良くしたい」と伝えること。
「心を通い合わせたい」のなら、それを言葉で伝えること。
それが「素直に生きる」ということ。
そして、自分の痛みは自分で感じること。
相手と自分を信頼すること。
信頼するとは、「盲目的に期待をかける」という意味ではなく、相手の力を信じて、見守るという意味です。
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