いじりは虐め 日本人の自虐と他虐エネルギー

私は最近、ある人から「百瀬さんは胸がスリムだから」とか「自分なんて生きてい申し訳ありませんって思ってればいいんだよ」と言われ、とても驚きました。

他人から自分の身体のことについてアレコレ言われたり、ましてや「生きる価値がない」とまで言われることは、香港では皆無だったからです。

この人の発言は、日本文化でいうところの「いじり」という類のものだと思います。「いじり」とは、相手をからかったり突っ込んだりすることで親密になろうとする、日本特有(時折韓国人でもコレをする人がいる)のコミュニケーション術の一種です。

そのときは驚きのあまり咄嗟に言葉も出てきませんでしたが、しばらく後になって沸々と怒りが湧き上がるのを感じました。

よくよく感じてみると、この怒りは発言した相手に対するものではなく、こう言われたときに何も言い返さ(せ)なかった自分に対して向けられている怒りでした。

「いじり」は虐め

日本における「いじり」文化は、かなり前からありました。

28年前に初めてアメリカへ留学したとき、日本人の男子学生が同じく日本人の女子学生を「いじっている」現場に居合わせたアメリカ人学生が眉をひそめて聞いてきたのです。

「彼らは何のやり取りをしているの?」

日本語がわからないアメリカ人学生に日本人学生のやり取りを通訳すると、「なんてこと!そんなことを言ってはならないわ」と怒り始めたのです。

そして日本人男子学生に向かって、「女性の身体や顔の事について、冗談でもそんなことを言ってはならない。恥を知りなさい」と言いました。日本人の女子学生に向かっては「あなたも嫌なら嫌とちゃんと言った方がいい」と言いました。

日本人の内輪では「いじり」で通用するやりとりも、他文化の人間からしてみれば、不愉快極まりないやりとりだったのでしょう。

それもそのはず、「いじり」は「虐め」だからです。

自虐的な人が多い日本

日本では大目に見られている感がありますが、「いじり」は日本人が意識して改善していく必要がある欠点の一つであると私は考えています。

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自虐的な人が多い日本人は、自分を虐めることに罪悪感を持ちませんし、他者を虐めること(からかったりけなしたりすること)にも罪悪感を持ちません。

自虐とは、自分を貶めたりけなしたりすること、自分を責めること、自分の弱点を笑いにしたりすることです。他虐とは他者に対してそれを行うことです。

自分や他者をわざと貶める発言をして、それを笑いの材料にすることは悪趣味かつ幼稚です。健全なエネルギーではあり得ません。アメリカ人学生が嫌悪感をもよおしたのはもっともなのです。

ただ、日本人はそのことに対して自覚がない、というか、感覚が麻痺していて何とも感じていない人が多いのではないかと思うのです。

私は、冒頭の発言をした人とはお付き合いをしたくないので、近づかないように気を付けています。

自虐にしても他虐にしても、本質は同じです。真っすぐではない屈折したエネルギーなのです。

自分自身と良い関係を築けない人が屈折した方法で自分とコミュニケーションを取ろうとする方法。そしてそれと同じ屈折したやり方で、他者とコミュニケーションを取ろうとしている。

「虐め」のエネルギーを自分へ向けるか他者へ向けるかのどちらかで、虐めのエネルギーを持っていることに変わりはないのです。自分を癒し、ある程度まで統合が進んでいる人であれば、このエネルギーが持つ不健全さには嫌悪感を覚えることでしょう。

自分の感じ方がおかしいのではなく、周りが病んでいるのです。病んだものを目の当たりすれば、嫌悪感を覚えるのが自然なのです。

癒し・浄化・統合のプロセスを経ること

自分の中から虐めのエネルギーを完全に無くすためには、自身の癒しに取り組み、自分自身との関係を改善することが先決です。自分を大切に扱い尊重し、自分が自分の一番よき友人となるのです。お互いを尊重し大切にできる人間関係は健全です。

自分自身と健全な関係すら築けない人は、他者とも健全な関係を築くことができません。まずは何年かかかっても、癒し・浄化・統合のプロセスに取り組みましょう。

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