挨拶は強要するものではない

挨拶は他人に強要するものではありません。したい人はすればよい、したくない人はしなければよい。

「挨拶は人として基本中の基本」という考えを持つ人が日本には結構いますが、それは日本特有の価値観だと私は考えています。他の国でそういう価値観を口にしている人を見たことがないからです。

「挨拶は人としての基本です」などとしたり顔で言う人がいると「めんどくせー」と思います。その人の価値観を一方的に押し付けられたくないと思います。

この記事では、日本以外の国5か国で暮らし働いた経験を持つ私が、特に日本の職場でよくみられる「挨拶の強要」について、個人的な見解を書いていきたいと思います。

日本は挨拶にこだわる文化

冒頭にも書いたように、日本は「挨拶にこだわる文化」だと私は考えています。「挨拶することが良いこと」で「挨拶しないことは人としてダメなこと」という価値観が日本にはあるのです。

色々な国で暮らしてきましたが、そういう価値観は他では見られませんでした。

つまり、挨拶に関する人類共通の普遍的真理や価値観があるわけではなく、捉え方や感じ方は文化や個人的好みによって変わるということです。

挨拶に関してとやかく言う人は、ただ単に誰かに挨拶されなかったときの自分の心の痛みを受け止めきれないだけだと私は考えています。

「あの人が自分に挨拶してくれなかった」「挨拶したけれども無視された」ことに対して動揺してしまう、その痛みが「自分のものである」と認識できず、相手を批判したり責めたりすることで、自分の痛みを感じなくても済むように守っているだけ。

言ってしまえば子供っぽいんです。

価値観は個人的なもので自由

「挨拶をする・しない」ということは他人がとやかく言う問題ではありません。

皆がそれぞれの価値観に従って生きたら良い

私自身は大方のケースでは挨拶をしていますが、時と場合と状況によっては挨拶をしたくないことがあります。疲れていて他者に気を使うどころではないときは挨拶はしないし、挨拶をしたくないと思う相手にはしません。

それが私にとっては自然なことだからです。

挨拶するとかしないとかいうことで、私という人間の価値は変わらないという真実を、私はしっかりと認識しています。

挨拶の強要は企業の越権行為

日本の企業の中には「職場では、人とすれ違うときには気持ちよく挨拶をしましょう」とか、「挨拶すること」をスローガンやマナーとして従業員に教育しているところもまだまだ多いです。

ですがそれは雇用主側の越権行為というものです。

従業員は一人の人間として自分の価値観で生きているのですから、「挨拶」に関して雇用主側からアレコレ指図される筋合いはありません。職場とは仕事をする場所であり、雇用主の価値観を一方的に押し付けられる場所ではないからです。

そもそもそのようなことは、雇用主から従業員へ指示できることではないという意識が足りていないだけです。

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もしも「挨拶をしないと気持ち良くないから仕事が上手くできない」というのであれば、その人の内面に相当な問題があります。

あるいは「挨拶することは我が社の理念」というのであれば、誰もが見れる場所にそれを掲げ、「毎日きちんと挨拶することに賛同できる人だけ入社を志願してください」とするべきでしょう。

「挨拶をした方が気持ちいい」と思う人はすればいいし、「挨拶はしなくていい」「挨拶はしたくない」と思う人はしなければいい。

ただそれだけの話です。

お互いがお互いの価値観を尊重して干渉し合わない。それが節度のある大人の距離感というものです。

成熟した社会へ向けて

価値観の違う者同士が互いを尊重し合いながら共存できる社会が本当の意味で成熟した社会です。どちらか一方の価値観を「正しいもの」として他方に押し付けることは、未熟さの表れです。

雇用側と従業員側の癒着が激しいことは精神年齢が幼いことのサインですが、日本では比較的よくみられる状況です。ヨーロッパに比べると、まだまだ日本社会の精神成熟度は低いと切実に感じます。

挨拶は強要するものではありません。今一度、個人の価値観を互いに尊重する意識を強く持っていきたいものです。


百瀬 章子 

1973年長野県生まれ。20年以上に渡り海外5か国に暮し働きながら、心理学、宗教学、人智学、形而上学(メタフィジカル)などを学び実践してきた経験を持つ。現在は国内外のアセンションのプロセスにある人たちの覚醒の支援・サポートを行っている。​


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1973年長野県生まれ。約20年に渡り5か国に暮らしながら心理学、形而上学、精神世界を学び実践してきた。2018年に自身の経験をシェアしたブログを開設。現在は国内外のアセンションのプロセスにある人たち、自分らしく生きたいオールドソウルたちの個性化のプロセスをサポートしている。

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