日本における経済DVの実態

私は、日本の家庭内には昔から経済DVが存在してきたと考えています。

多くの人は「経済DV」と聞くと、専業主婦の女性が夫から生活費を渡してもらえなかったり、渡してもらったお金が足りずに苦慮する状況を思い浮かべるかもしれません。

けれども、私は「妻から夫へ対する経済DV」が、昔から日本では存在している(今もしている)と考えています。

この記事では、「経済DV」の定義を「夫婦のどちらかが家計の実権を握り、相手に対して支配・コントロールを行うこと」として、「妻による夫に対する経済DV」について書いていきたいと思います。

男女差が無くならない日本

日本では昔より伝統的に男(夫)が一家の大黒柱で女(妻)はそのサポートという「家計における夫婦のひな型」のようなものがありました(今もあります)。

現代に至るまで夫婦両方が働いていることを「共働き夫婦」と呼ぶなど、未だに男女の差がある実態があるのです。「扶養」や「パート」という日本特有の制度については以前別の記事で詳細を書きました。

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なぜ男女差の話を持ち出したのかと言うと、私が当記事で書きたい「経済DV」が発生する根本要因が、未だに無くならない男女差にあるというのが私が立てている仮説だからです。

これからその仮説を論証していきたいと思います。

日本の家庭における経済DVの実態

記事冒頭でも書いたように、私は日本における経済DVの実態は、「妻から夫へ対する」方が多いのではないかと感じています。

家計の財布の紐は妻がガッチリと握り、夫は「お小遣い制」、夫の外での振る舞いや人付き合いに関してまで妻が金銭面で口出ししてコントロールすることが、一般的にかなり普通に行われていると私は感じています。

男性の中には妻に内緒でお小遣い稼ぎの副業をしたり、ランチ代を浮かせてこっそりとへそくりをして、妻に知られないお金を作って息抜きや趣味をしている人もいます。しかし大方のケースでは妻に見つかり、せっかく貯めたへそくりも取り上げられるという話を聞いたりします。

これは立派な経済DVです。

ただ、あまりにも多くの家庭で行われているために、それが DV であるという自覚や認識がないだけなのです。いくら夫婦と言えども、配偶者の自由を奪って支配・コントロールしてはいけないということを、知らない人があまりにも多すぎるのです。

本来的には自律した大人として自分の自由に遣えるはずのお金を、自分以外の人間に管理される屈辱を、私は味わいたくありません。いくらお小遣いをもらっていたとしても、自分のお金を自由にできないということは、自分の人生を自由にできないのと同義だからです。子供ではないのだから、他者に自分の人生をコントロールされるのはまっぴらです。

経済的に支配・コントロールし合う関係性は、いずれ双方に大きな不満や隠し事が生じることでしょう。

経済DVが発生する根本要因

経済DVが発生する根本要因は、日本の女性の多くが経済的に自律していないことだと私は考えています。現に、妻もフルタイムで働いている共働き家庭ではそもそも夫婦の財布が別々で、お互いの経済状況に干渉し合わないケースが多いのです。

逆に、妻が夫の扶養に入っているケースでは、妻か夫かどちらかが財布の紐を握っているケースが多い。

生活のほとんどを夫の収入に依存せざるを得ない女性は、無意識のうちに根本的な不安・心配・恐れを抱えています。経済的に自立できていない(一人で立てない)故の不安・心配・恐れですが、本人には自覚がありません。そして、夫のお金(=家計)を自分が支配・コントロールすることで、かりそめの安心感を得ようとするのです。

自分に十分な収入がなくても家計を仕切っているのは自分であると思い込むことで、意識上では自分に力があるように錯覚するからです。しかしその自信は不安や恐れの裏返しで、根本的な不安・心配・恐れはなくなりません。

すべては無意識のうちに行われることですが、これが概ね「妻から夫へ対する」経済DVの根本的な要因だと私は観ています。

根本的な解決策は経済的自立

経済DVを解決する根本的な方法は、男も女も一人ひとりが経済的に自律することです。

「妻から夫へ対する」経済DVの根本要因は「自分が経済的に自立できていないことの不安感と恐れ」ですから、妻と夫両方が経済的に自律することで、配偶者の経済状況を支配・コントロールする必要性が無くなるからです。

また、専業主婦の女性が夫から経済DVを受けているケースも、女性が経済的に自立することDVは解消されます。

先進国では「夫婦財布別」が当たり前

私が15年半を過ごした香港は、男女差がほとんどない社会でした。男性も女性も同じように働きますし、パートという働き方はありませんでした。

会社に入るときには面接時に「家計の負担率は?」と必ず聞かれました。私はいつも「半分ずつです」と答えていました。生活費はもちろん旅行の費用も、パートナーとはキレイに折半していたからです。二人ともそれぞれ税金を納め、自分の財布の管理は自分で行っていました。

私の知る香港人夫婦は、妻の方が出世していて、中国に不動産資産を持っていました。夫と共同で買ったのではなく、妻が自分の収入だけで買ったのです。つまり、妻だけの個人資産。夫は夫で別に資産形成をしていました。

夫婦の財布が全く別で、お互いのお金の使い方に口出ししない香港人夫婦は多くいました。すべての人がそういう訳ではもちろんありませんが、日本に比べるとかなり自律的な夫婦が多いと感じたものです。

オランダやドイツなどヨーロッパ諸国や、スウェーデンやノルウェーなどの北欧諸国でも、夫婦の財成は別というのが主流です。

夫婦間での境界線がしっかり引けているのを感じます。夫婦とは一人ひとりが自律した「パートナー」同士であり、べったりと癒着し支配・コントロールし合う関係ではないのです。


今回は日本における経済DVの実態と題して私が観察したところを書いてきましたが、根本には日本に根強く残っている男尊女卑の風潮があると考えています。

世界ジェンダーギャップ指数では日本は156か国中120位、まったく進歩がありません。このあたりのことは別記事でも触れていますので、別途参照してください。

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百瀬 章子 

1973年長野県生まれ。20年以上に渡り海外5か国に暮し働きながら、心理学、宗教学、人智学、形而上学(メタフィジカル)などを学び実践してきた経験を持つ。現在は国内外のアセンションのプロセスにある人たちの覚醒の支援・サポートを行っている。​

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1973年長野県生まれ。約20年に渡り5か国に暮らしながら心理学、形而上学、精神世界を学び実践してきた。2018年に自身の経験をシェアしたブログを開設。現在は国内外のアセンションのプロセスにある人たち、自分らしく生きたいオールドソウルたちの個性化のプロセスをサポートしている。

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