ゆっくりできないのは「トラウマ反応」

私たち人間は、普段の生活の中で「自分を生きている」と思っているかもしれませんが、実はほとんどが自分以外の要素です。

トラウマ反応はその一つです。

私たちは誰でも、幼少期から今までに体験した大小の外傷体験に根差した心的反応を持っているものです。

私は今までの人生の中で、何度か「失業」していた時期がありました。仕事を辞めたけれど、まだ次の仕事も見つかっていない、何もしていない時期です。

その間は貯金を切り崩して生活しているので経済的な心配というものは常にあるのです。ですが、それ以外に何か「ジッとしていられない居たたまれなさ」というものがありました。

仕事を辞めると、丸一日時間が空くわけです。たまの休日とは違い、昨日も今日も明日も、時間が丸空きになっている。この状態を「耐えられない」と感じる反応が自分の中にあるのです。

これが「トラウマ反応」と「恐れベースの自己破壊行為」へ駆り立てる衝動です。

「何も生産的なことをしていない自分に耐えられない」と周囲には話していましたが、それこそが私の中に刷り込まれた「プログラミング」であることに、当時は気づけなかったのでした。

潜在意識のプログラミング

私たち人間は、この社会の中で「生産的なことをしていない自分には価値がない」と感じるプログラミングを刷り込まれています。養育過程の中でそのように教えられ、また育てられるのです。

そのため、貯金もあって半年くらいブラブラしても構わない状況に置かれても、その時間を「楽しむ」ことができません。「居たたまれなさ」や「罪悪感」を感じ、その結果、いつでもいつまででも働き続けるという風に駆り立てられるのです。

現代社会の「操作」や「支配」や「コントロール」は、表立った命令で行われるわけではありません。私たち人間の中に刷り込まれた「罪悪感」や「居たたまれなさ」や「無価値感」を使って巧妙に行われるのです。

働けと「命令」しなくても、自分の中に湧き上がる罪悪感や居たたまれなさに耐えきれず、自ら働き続けてくれるのですから、「支配する側」からしたらこんなに楽なことはありません。それが彼らの Manipulation(操作)であることに気づける人は、ほとんどいないのです。

働きたい症候群

私の以前の知り合いに、寿司職人がいました。

彼は何度か心臓で倒れて手術もしているので、本来であれば休養をして休まなければならない人でした。ですが、彼は休めないのです。

「家で寝てろって?そんなこと、出来るかよ。仕事に出た方がマシだ」と言って、毎日朝4時から仕事場へ向かう生活をしていました。

「ゆっくりと休む」ということができない人は多いですが、それは、何もしていない時に自分の中に湧き上がる「罪悪感」や「居たたまれなさ」や「無価値感」の感覚に耐えられないからです。

しかし、自分が内面で感じている感覚を意識化して言語化できる人はほとんどおらず(自分と繋がっていないので)、ただ「漠然と」何かを不安に感じつつもなぁなぁにして、「忙しい毎日」へと戻っていくのです。

多くの人が定年で仕事を引退した後に鬱状態へ陥ったり、何もしていない生活に耐えられずに新しい仕事やボランティアを見つけて来たり、とにかく「何かの役に立っていたい」と感じてその通りに行動してしまうのは、このようなトラウマ反応があるからです。

多くの人は「何かの役に立つこと」は「やりがい」とか「生きがい」だと思うかもしれません。しかしそれすらも、巧妙にすり替えられた支配とコントロールであることに気づく必要があります。

トラウマ反応を癒す

本当の意味で自由に生きたいと思ったら、自分の中にあるトラウマを癒してこのプログラムを無効化する必要があります。

唯一根本的なやり方は、何もせずにいるときに湧き上がってくる「いたたまれなさ」をしっかりと感じて昇華しきることですが、これにはかなりコツがいるので、慣れないうちはプロに指導してもらうことをお勧めします。

しっかりとプレゼンスを保ちながら身体の感覚を感じ切ることができれば、やがてトラウマは解消し、プログラムは無効化されます。

そうすると、もっと自由に自分を生きられるようになります。

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1973年長野県生まれ。約20年に渡り5か国に暮らしながら心理学、形而上学、精神世界を学び実践してきた。2018年に自身の経験をシェアしたブログを開設。現在は国内外のアセンションのプロセスにある人たち、自分らしく生きたいオールドソウルたちの個性化のプロセスをサポートしている。

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