9時~6時の仕事をしないと気づくこと

私は人生の大部分を、いわゆるOLとして過ごしてきました。15年半暮らした香港では、普通の会社員として生活を送っていました。

9時~6時の仕事を辞めると、気づくことがあります。

  • あ、道端にこんな小さなキレイな花が咲いていたんだな
  • あ、今の時期は、クローバーの花が土の匂いと混ざって香るんだな
  • あ、どこかで赤ちゃんが泣いている、お腹空いているのかな

私の場合は、普通の仕事をしていないときに、こういうことに気づくようになるのです。

それくらい、会社で働いていたときの私の意識は別のことへ向かっていたということでしょう。仕事をしていたときは、意識は「他者」へ向かうことが多かったように思います。

仕事を辞めると、意識はプレゼンス(今)になります。

すると、世界が別の姿を現す

  • 蝶が舞っている
  • タンポポの綿毛が飛んでいる
  • 木の陰に虫が歩いている
  • 雨の匂いがする
  • 道端の花は、夜には花びらを閉じることに気づく

それが、今、この世界で起こっていることなんだ。

意識がプレゼンスになればなるほど、世界は本当の姿を現し始めます。

そして、自分の中に閉じ込められていた痛みが浮上する。

意識がプレゼンスになれば、痛みは浮上せざるを得ないのです。

だから私たちは、意識がプレゼンスにならないように、仕事に追われ、人間関係に埋没し、スイーツや酒やゲームに逃げ、暇つぶしにスマホを見続けるのです。

今日の天気の良さを、どれくらいの人が楽しんだだろうか。

明日の雨の恵みを、どれくらいの人がありがたがるだろうか。

雨が降る直前の、空気の匂いが好き。

太陽の光が土を温めたときの、湿気を含んだ匂い立つような春の香りが好き。

この地上はこんなに美しいのに、どうしてアスファルトで地面を固めてしまうのだろう。

今感じている寂しさを感じることができる人が、どれくらいいるのだろうか。

自分の悲しみを愛せる人は、どれくらいいるのだろうか。

今までの自分の人生を、愛せる人はどれくらいいるのだろうか。

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