私自身が本格的にアセンションのプロセスへ入って2年くらいは、どうしようもない焦りを感じていました。
2015年以来、突然廃人のようになってしまった私は(エゴの崩壊により今までの自分を一度すべて失う経験を通過中)、何にもできないまま、ただ無為に日々だけが過ぎていくという時期を過ごしていたのです。
自分が何をしたいのか、何をすべきか、何もわからず、ただ時間だけが過ぎていく。
一日、一週間、一か月、半年、そして、あっと言う間に一年が過ぎていきました。
そんな自分を持て余し、苛立ち、焦り、ふと周りを見渡すと、他の人たちは「随分と先へ進んでしまった」と感じていたのです。
自分が何も成さないまま日々を過ごしているうちに、世界はどんどんと進んでいく。私一人を取り残したまま。
この頃の私は、まだ3次元の幻想の中にいたのでした。
本格的に魂の癒しに取り組み何年も過ごす中で、私の中の3次元の幻想はどんどんと崩れていきました。
社会の仕組み、世界の仕組み、人間の存在の意味、人生の意味、自分という存在、そういう根源的なものに真正面から向き合う中で、今までの人生で他から教えられてきた一切は、まったく意味をなさないカゲロウのようなものだったことに、ようやく気付いたのです。
これがいわゆるアウェイクニングでした。
あぁ、そうか。
大事なことは、人並に働いてお金を稼ぐことでも、何歳までに結婚して子供を持つことでも、資産を築くことでもない。
そういうことは、「人間の頭の中でしか」意味をなさないものなのだ。
この地上で、そんなことを気にして生きているのは、人間だけだったという事実。
そんなものに囚われていたから、本当の自分を見失ってしまったのだという後悔。
そして、今ここに至るまでの自分の人生のすべてに意味があったことへの気づき。
こういうことが一度に起こった訳ではなく、何年もかけて日々を真剣に生きることによって、少しずつ意識が拡大していった結果得てきた洞察なのです。
今の私は、3次元の幻想を見ても、何の焦りも感じません。自分が取り残されているとも思わないし、あの中へ戻りたいとも思わない。
同じ場所にいたとしても、住んでいる世界がまるで違うような感慨を得ています。
自分がレースに参加している時には、勝ち負けが気になるものだけれど、レース自体が幻想だったと気づけば、勝つも負けるも最初からないことを知ってしまうのです。
最初からレースなどなかった。
ただそれだけのことに気づけば良いだけ。
すると、人生はもっと広々とした、可能性に満ちた、穏やかな場所だと気づくことができるのです。
私の人生がずっと穏やかな場所だったということでは、全くありません。
私が15年半暮らして永住権を持ち、実際に永住したつもりでいた香港がどんどんと崩壊していく様を目の当たりにし、魂の故郷を追われる思いで逃げ出してきたのは、まだほんの数年前のことなのです。
この世で唯一「ホーム」と感じられる場所を失った喪失感は、未だに癒えてはいません。
人生には、自分にとって都合の良いことばかりが起こるわけではない。
ただ、魂の進化と拡大に必要なことが起こる。
そのすべてを生きること。
そして、カルマを清算すること。
私たちは、人並の職業を得て、真面目に働くために生まれて来た訳ではありません。
本来の自分に戻り、クリエイティブな活動をし、何かを与えられる存在になること。この地上が少しでも良い場所になるよう、自分にできる貢献をすること。自分らしく生きること。
それが、私たちがここへ来た目的そのものなのです。
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