私たちは、まだ統合できていない自分のシャドーを他者へ投影し、その人に惹かれたり、反対に悩まされたりするものです。
大抵の場合は二つが同時に起こっていて、すごく惹かれる相手ではあるけれども、相手の要素に苦しめられるという現象が発生します。
例えば、共依存の人はナルシシストやサイコパスに惹かれます。ナルシシストやサイコパスがもつ尊大な態度や自信に満ち溢れた様子が「男らしい」「頼もしい」と映るせいです。自分が持っていない「強さ」に惹かれると思っていますが、相手の「力」によって自分が苦しめられるという現実も同時に味わいます。
共依存の人のシャドーは「強さ」や「頼もしさ」といった男性性的な部分ですが、惹かれるのは暴力やモラハラ持ちの「不健全な男性性を体現している相手」なのです。なぜなら、共依存は「不健全な女性性」だからです。
共依存の人が自分のシャドーを統合するためには、相手の中に見出している「強さ」や「頼もしさ」を自分の中に育んで鍛えていく必要があります。つまり、自分の中に健全な男性性を鍛えていくのです。
相手に守ってもらわなくても、自分で自分を守れるだけの「強さ」や「頼もしさ」を身に着けたときにシャドーは統合され、もはやナルシシストやサイコパスには惹かれなくなります。
自分のシャドーを統合するまで、私たちは問題のある相手に惹かれることを止めることができません。
ちなみに、私のシャドーもナルシシズムを持った不健全な男性性です。男女関係なく、偉そうな態度をとる人や私を侮ったり見下したりする人に遭遇しやすく、そういう人に悩まされます。
私の中の男性性を鍛えていくこと、また女性らしい優しさを育んでいくことで、このシャドーは統合することができます。
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