潜在意識の浄化とは、自分の中にこびりついてしまった思考の癖や思い込み、各種の生存プログラムを洗い出してリセット(無効化)していく作業のことです。
そのプロセスはまるで筋トレと同じ。一回や二回やったからと言って劇的な変化があるわけではなく、何度も繰り返してやらないと、しみついた癖が戻ってきてしまって元の木阿弥。
長期間に渡りコツコツと続けることで、数年後に大きな成果がもたらされる類のワークです。
思考の癖や思い込み
幼少期の過ごし方により、私たちは数々の思考癖や思い込みを持っています。
例えば、親から常に「お前のせいで」とか「お前が悪い」と言われて育った人は、人間関係の問題が起こる度に「私のせい」「私が悪い」と考えて自分を責めたり否定したりする癖があります。
また何事にも「生真面目」に取り組み、力を抜くとか「ほどほどに」ということを知りません。
これは長年に渡りこの人が親との関係の中で刷り込まれてしまった癖です。
癖は本来のその人ではありません。訓練によって是正できるものです。
各種の生存プログラム

同じように、養育過程において私たち人間には数々のプログラミングが行われます。
幼少期に親の顔色を見て「親の機嫌の良し悪し」にビクビクしながら生きてきた人は、「他者の顔色を見て迎合することで自分の居場所を確保する」という生存プログラムを持っています。
他者の気持ちを忖度したり、先回りして「相手の世話を焼く」ことを止められません。
また、好きな人ができる度に「相手の愛情を試す」ことを止められない人もいます。わざと相手を傷つけることを言ったりやったりして、相手が自分から離れていくかどうかを試しているのです。
これも生存プログラムの一種です。
「止めたいけれどもなぜか止められない」のは、潜在意識に「こういうときにはこうする」という確固たるプロトコルが刷り込まれているからです。経験的にそのように振舞うことが「安全である」と、潜在意識が判断しているから止めれらないのです。
思考癖や思い込み、各種プログラムをリセットして無効化していくのが「浄化作業」です。セッションではこのあたりのワークを一緒に行っていきますが、一つ知っておくべき大切なことがあります。
一度のワークでは解決しない
日常生活の中で浮上してくる思考癖やプログラムに対してワークに取り組むわけですが、「一度のワークでスッキリとキレイにリセットされました」ということはまずありません。
このことを説明するために、整体を例に出したいと思います。
私は今、週に一度整体に通っています。施術を受けて内臓や筋膜・筋肉や骨格を元の位置に戻すと、直後はとても均整の取れた身体になります。感動的ですらあります。
ですが、家に帰って日常生活を送るうちに、また身体がズレたり歪んだりしてくる。長年に渡り染みついている動き方の「癖」があるからです。
私はいつも左足を下にして胡坐をかいているので、どうしても骨盤の右側が上にズレてしまう。
それで、次にセッションに行ったときにバランスを点検し、また治してもらいます。
しかし毎回それを繰り返すわけにもいかないので、家でできる簡単な体操を取り入れたり、無意識のうちに胡坐をかいていることに気づいたら胡坐をかかないように、習慣や癖を治している最中なんです。
潜在意識の浄化これとまったく同じです。
長年に渡り染みついてしまった無意識の癖を是正するには、根気よく毎日の努力を積み重ねる必要があるのです。
気づきのレベルを上げる

多くの人は今まで気づかなかったご自身の無意識の癖をセッションで指摘してもらうと、まるで目から鱗が落ちたようにスッキリした気分を味わいます。今までずっと自然にやっていたことがプログラムだったと知ったり、自分の性分だと思っていたものが単なる癖であることに気づくのです。
セッションを受けてワークを行った直後は、自分の思考癖やプログラムがリセットされてスッキリしたと感じますが、日常生活に戻るとまたズレていってしまいます。
長年に渡り染みついた癖は、日常生活の中でそれに気づいて意識的に止めない限りなくならないのです。
まずは、気づきのレベルを上げる必要があります。
「無意識のうちに」行っている自己否定に気づく、 「無意識のうちに」相手の顔色を伺っていることに気づく。
気づくことができればその時点でその癖は止まります。
潜在意識の浄化の筋トレを行う
潜在意識の浄化はある意味筋トレと同じです。
日常の生活の中で気づきのレベルを上げてコツコツと整体体操を行うように、自分に染みついた癖に気づいたら止める、ズレを修正するワークを行う、これを一定期間(数か月~数年)行う必要があります。
筋トレは長期間に渡り地道に続ければ、数年後には身体や顔つきが別人のように変わります。整体も同じです。
潜在意識の浄化も長期的にコツコツと続けていれば、人生がひっくり返ります。
問題は、多くの人が短期的で短絡的な結果が出ないからと言って、すぐに諦めて辞めてしまうことです。
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