村上春樹氏がノーベル文学賞を取れない理由を一人のファンとして考える

今年もノーベル賞各賞の受賞者が発表されました。

16度目の正直ということで、毎年文学賞候補に名前が挙がっている村上春樹氏が、なぜいつまで経ってもノーベル文学賞が取れないのか、一人のファンとしてその理由を考えてみました。

村上作品は文学ではない

私が考える理由は、「村上作品は文学ではないから」。

私は20代で村上の作品にハマり、彼の昔の作品はほぼすべて読んだと思います。

「風の歌を聴け」から始まり「1973年のピンボール」「羊男を巡る冒険」「ダンスダンスダンス」。村上ワールド全開のこの頃の作品は大好きです。

村上は、今までの作家に無かったとてもシュールな視点から新たな人間像を描きだして「村上ワールド」と呼ばれる独特の世界観を創り出せる稀有な作家だと思います。

けれども、彼の作品が「文学か?」と聞かれれば、そうではないと、私は思う。

受賞するのは「学作品」だけ

例えば遠藤周作や大江健三郎、川端康成あたりは間違いなく「文学」でしょう。

日本人でただ二人ノーベル文学賞を受賞している川端と大江の作品は、人間存在の本質に迫っていたり、人間が抱える深層心理の深みを描き出すことに成功しています。

普遍的真理と向き合い描きだすことに成功した作品は、村上春樹にはないわけです。

彼の作品は、何かもっとSFチックな目新しいシュールな人間観を描き出すもので、そこに普遍的真理とか人間存在の本質などは感じられない。

だから読者はまるで一本の映画を観た後のような余韻に浸ることはあっても、人生の何たるかについて洞察を得たり、閃きを得る経験をするわけではない。

実にこの点が村上がノーベル文学賞が取れない理由ではないのかと、私は勝手に想像します。実のところは、私は審査員ではないのでわからないですけど。

一人のファンとしては、まぁ、賞を取っても取らなくても何も変わらないと思います。村上ワールドは村上ワールドだし、あのシュールさ生み出せる作家は他にはいない。

それが村上春樹の価値だと思っています。

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1973年長野県生まれ。約20年に渡り5か国に暮らしながら心理学、形而上学、精神世界を学び実践してきた。2018年に自身の経験をシェアしたブログを開設。現在は国内外のアセンションのプロセスにある人たち、自分らしく生きたいオールドソウルたちの個性化のプロセスをサポートしている。

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