言葉をしっかり使う人は内面が明晰

多くの方とお話をする中で感じることは、「言葉をしっかり使える」人が本当に少ないということです。

「言葉をしっかり使えない」とは、無意識に「何となく」言葉を使っているという意味です。あるいは、どこかで聞いたり読んできたりした言葉をそのまま使っている。そういう人が多い印象があります。

言葉をしっかり使えない人は、内面が曖昧で混沌としています。それが「曖昧な言葉」使いとして現れるのです。

「キレイな言葉を使え」とか「言霊ってある」という話ではありません。

一つひとつの言葉の意味をしっかりと理解して吟味し、自分の意図を表すのにもっとも適していると思われる言葉を選び、意図を込めて言葉を使えるかどうかの問題なのです。

「言葉をしっかり使える」人は意識が明晰・明瞭です。頭が良い。

こういう人は、自分が「何を話しているか」「何をどう伝えようとしているのか」をしっかり理解した上で、他者とコミュニケーションを取っています。だから話がわかりやすいし、誤解や行き違いも起こりづらい。彼らとのコミュニケーションはスムースでストレスがありません。

けれども、無意識で生きている人たちは、自分が一体何を考えて何を伝えようとしているのかもわからないままに「適当」に言葉を発しています。

例えば、日本語の「大丈夫」は今やとても便利な言葉になってしまって、すべてをこの一言で済ませてしまう人が大勢いらっしゃいます。

歯医者のアポに少し遅れるかもしれないというとき、「予約の時間に遅れそうになったら、この番号に電話すれば大丈夫ですか?」と問う。もしも私が会話の相手だったら、「何をお知りになりたいですか?」と聞き返してしまうような言葉使いです。

「電話連絡すれば少しくらいなら待ってもらえるか」なのか、それとも「電話連絡して予約を取り直した方がいいか」なのか。一体自分が「何を確認しようとしているのか」も明確に分からないまま「大丈夫」という言葉で曖昧にぼかしている。

自分でも一体何を知りたいのかよくわかっていないからです。

すると、誤解や思い違いといったミスコミュニケーションが発生しやすくなります。

もう一つ私が違和感を覚える日本語表現に「まぁまぁ」があります。

「まぁまぁ」は、もともとは興奮している人を宥(なだ)めるために用いる言葉でした。しかし今では別の使い方をする人が沢山いらっしゃる。

以前友人が「知り合いに誘われてフェリーでのパーティーへ行った」と言うので、「へぇー、どうだった?楽しかった?」と尋ねました。するとその人は、「まぁまぁ、かな」と答えたのです。「?」と思った私は、「楽しかったの?楽しくなかったの?」と再び尋ねると、「うーん・・・・・もっと、知ってる人が多いパーティーだったら良かったのかもしれないけど・・・・」と曖昧にぼかす。

「まぁまぁ」という表現は肯定的な意味で使っているのかと思いましたが、たぶんその人が言いたかったことは「知らない人ばかりのパーティーで、しかもフェリーの上なので逃げ場がなく、あまり楽しくなかった」ってことだと思うんです。

でも、それをハッキリとは言いたくないから「まぁまぁ」という言葉で誤魔化している。物事を白黒ハッキリつけずに玉虫色にしておきたがるのは、発達段階が幼い人たちの特徴の一つです。

「ハッキリとした言葉を使う」ためには、自分の内面がきっちりと一致している必要があります。そして自分の発言に責任を負う必要もある。「ハキハキとした」言葉使いができる人は内面が明瞭で、しかも責任を負えるだけの強さがある人です。

  • 自分が相手に一番伝えたいことは何か
  • どういう表現を使えば一番効果的に意図が伝わるか
  • 誤解を避けるためには何を明確にしなくてはならないか

常にこういうことを念頭に置きながら話をしていると、しだいに言葉は明瞭になっていきます

ですがもともと自分をハッキリさせたくない、明瞭にさせたくない人は、言葉使いも曖昧で不明瞭なものとならざるを得ません。

自分の言葉を持つ人は軸がブレない

自分の言葉を持っている人は、物事に対する「自分なりの結論」を持っています。

「自分なりの結論」とは「正しいこと」ではありません。「何が自分にとって一番合っているのか」を自分なりに研究して決着を着けてきた人だけが持つ、「自分なりの世界観」のことです。

そういう世界を持つ人には迷いやブレがありません。そして、使う言葉が非常にシンプルで明瞭です。

自分という人をハッキリさせるためには、自分の内面をできる限りわかりやすく言語化できなくてはなりません。そのときに、言葉もしっかりと選ぶ必要があります

  • 語彙を増やす努力をして調べる手間を惜しまない
  • 知らない言葉が出てくる度に意味を調べて語彙を増やして行く
  • その言葉を自分なりに咀嚼して使ってみる

その繰り返しで表現力が磨かれていきます。

自分の意見や考えを発表する場(メディア)を持って日常的に表現力を磨いている人は、人格全体にブレない軸を持ち始めます。何かを発信するにはまずは自分をハッキリとさせなくてはならないし、それを自分がしっくりとくる形で表現できなくてはなりません。

表現力を磨いて創造活動を続けるうちに自分へ対する信頼感や安心感、自信が定着し、人格全体に染みわたるようになるのです。

内面と言葉は切っても切れない関係にあります。

自分の言葉を持つためには、自分と向き合わなくてはなりません。

百瀬 章子 

1973年長野県生まれ。20年以上に渡り海外5か国に暮し働きながら、心理学、宗教学、人智学、形而上学(メタフィジカル)などを学び実践してきた経験を持つ。現在は国内外のアセンションのプロセスにある人たちの覚醒の支援・サポートを行っている。​

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1973年長野県生まれ。約20年に渡り5か国に暮らしながら心理学、形而上学、精神世界を学び実践してきた。2018年に自身の経験をシェアしたブログを開設。現在は国内外のアセンションのプロセスにある人たち、自分らしく生きたいオールドソウルたちの個性化のプロセスをサポートしている。

お薦めの本

自分らしい人生を創りたい方向け、創造プロセスの手順・姿勢・精神についてわかりやすく解説された良書。

自分をしっかり受け入れて折り合いをつけたい人におススメ。

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