子供から嫌われる親の特徴4つ

今では「毒親」という言葉は普通に使われるようになりましたが、十年以上前にアメリカの心理学者が、ある種の親を「toxic parents」((子供にとって)毒となり得る親)と呼んだことがきっかけです。

英語では親に限らず「他者にとって毒となり得る問題を抱えた人」を toxic(毒性)と呼ぶことから生まれた言葉です。

毒親とは一言で言ってしまえば「内面が未熟で大人になりきれない人」たちです。彼らにとって子供とは、「自分の分身」や「自分の所有物」、そして「自分を満足させるためのツール」でしかありません。

親の方からしてみれば「そんなことはない!私は常に子供のことを考えている」と反論するかもしれません。しかしそれは完全な思い違いで、一方的に自分の気持ちや思いを子供に押し付けているだけ。その行為自体が「毒」であることには気づかないし、気づくつもりものないのが特徴です。

自己実現的な「〇〇したい」は健全で人の成長を促すものですが、毒親の「〇〇したい」は独りよがりで利己的で、子供にとって成長の妨げとなります。

長年に渡り毒親の毒を浴び続けた子供は、その後の人生で数々の苦難を味わうことが統計的に立証されています。

ネット上で典型的な毒親の手記を見つけたので、今回はそれを例にしながら「子供から嫌われる親の特徴3つ」を掘り下げていきたいと思います。

娘に朝穫れ野菜を送ったら「これ以上嫌がらせはやめて」とメール。結婚がわが子を不健康で冷たい人間に変えた

親83歳、娘60歳のケースです。

娘に朝獲れの野菜を送ったら「なぜ止めてほしいと言っていることを繰り返すのですか。これ以上嫌がらせはしないでください」と言われたとのこと。母親は「結婚を機に娘は冷たい人間になった」と訴えています。

これの一体何が問題なのでしょうか?

子供の気持ちやお願いを尊重しない

何の前ぶれもなく突然 「なぜ止めてほしいと言っていることを繰り返すのですか。これ以上嫌がらせはしないでください」と言う人はまずいません。

「なぜ止めてほしいと言っていることを繰り返すのですか」と言われている時点で、この人は今までに何回も娘から「お願いだからそういうことしないで」と言われているはずなのです。

ところがこの人は、「え、そうなの。わかりました。今後送りません。ごめんなさい」と言っています。それくらい無意識にずっと娘の意志やお願いを無視し続けてきたということです。しかもそれについて一切の自覚がない。

相手が「嫌だから止めて」ということを無視して何度も繰り返せば、それが人間関係を決定的に悪化させるだろうことは容易に想像がつきます。

敢えてそれをやってしまうのは、親が未熟で大人になりきれていないからです。

以前から娘に「小包を送る時は、私の許可を得てからにして」と言われてはいたものの、とにかく穫れたての新鮮な野菜を味わってもらいたい、と気持ちが先走ったのだ。

「穫れたての新鮮な野菜を味わってもらいたい」とは母親の気持ちです。娘は「獲れたての野菜を味わいたいから急いで送って」とは言っていない。「小包を送る時は、私の許可を得てからにして」と言っています。

相手に喜んでもらいたいと思ったら、まずは相手が何を望んでいるかを知らなくてはなりません。娘はちゃんと自分の要望を母親に伝えています。

しかしその気持ちを尊重することができないのは、この母親が自分のことしか考えていないからです。娘に対してとても利己的で、「お母さんの気持ちを受け取ってよ」と一方的に娘に愛情要求をしてしまっていることに自分では気づいていません。

本当に娘のことを想える母親であれば、まずは娘の意向を聞くはずです。この母親は、自分の気持ちを満たすため、自分を喜ばせるために行動しているだけですが、 利己的な動機を「娘のため」と欺瞞で覆い隠しています

私たち人間が何よりも傷つくのは、野菜や物を送ってもらえないことではなく、自分の気持ちやお願いを尊重してもらえないことです。それは、「相手にとって自分は大切な存在ではない」ことを意味します。なぜなら、大切な相手であれば人は「尊重したい」と思うものだからです。

ナルシシストの親が大切にしているのは親自身だけ。子供は親にとって満足を得るための「道具」でしかないのです。

自分を反省せずすべてを子供のせいにする

初ものや形のいいものをと、早朝から収穫して箱詰めした野菜だったのに。娘も嫌なら黙って捨てれば済むものを、生真面目に怒りをぶつけてくる。嫌がらせとまで言われれば、娘の健康を案じる親の気持ちも萎えて、今後一切送らなければトラブルもなくなるわけだし、楽だわ、と思うことにした。もう知らん!

本当に相手のことを思って「喜んでもらいたい」という気持ちでしたことなら、「早朝から収穫して箱詰めした野菜だったのに」という恨み節は出てきません。

しかし利己的な動機で「自己満足」のためにやっていることなので、娘が野菜を「要らない」と言えば「こんだけしてやったのに」と恩を着せたがります。そしてその恩に報いようとしない娘を責めている。感謝を強要する。

「嫌だから止めて」ということをしつこくされて、それに対して「野菜をありがとう」なんて感謝できる人はいませんよ。

「嫌なら黙って捨てれば済むものを」とお門違いな恨み節を唱えていますが、これは「あなたのストレスや嫌な気持ちなどちょっと我慢して、私の気持ちを満足させてくれたらいいじゃないの」という意味です。

「今後一切送らなければトラブルもなくなるわけだし、楽だわ、と思うことにした」と言っていますが、最初から自分はそうしなくてはならなかったのだという反省にはなっていません。

普通の神経の持ち主であれば、「あら嫌だ、良かれと思ってやったことだったけど、あなたにとっては負担だったのね。ごめんなさい」と反省します。ですが毒親は「親の気持ち子知らず」などと言って自分のしたことを正当化しあくまでも「悪いのは子供」という理論を突き通します

子供は自分の分身、もしくは所有物

ずいぶん昔のこととなってしまったが、私と暮らしていた18歳までの娘は病気らしい病気もせず、明るく素直な子だった。成績もよく、親に心配をかけなかったのに。

「明るく素直」とは、「親のいうことをよく聞く従順な子」という意味で、本当の意味での素直ではありません。

本当の意味で素直な子供なら、母親に自分の本当の気持ちや考えを包み隠さず言うはずですし、そうなれば衝突は避けられません。

娘は子供の頃、母親に気を使いすぎて本当の自分を出せず、「仮初の自分」を演じざるを得なかったのです。それが唯一親の関心を失わずに生き延びられる手段だったからです。

この母親は、「自分にとって都合の良い娘」である以上娘のことが好きなのです。結婚を機に色々なことに気づき始め、異常な母親から距離を置き始めた娘のことは好きじゃない。

結局この母親は本当の娘の姿など見てはいないし、見たいと思ってもいないのです。

なぜ子供から嫌われるのか理解できない

しかし、いちばん食べてもらいたい娘は、私の料理するものすべて「安心できない」と口にしない。娘が小さい時、私の手料理を食べておなかをこわしたことが一度でもあったか、と内心聞いてやりたい。聞けないけど。どうして私の料理を毛嫌いするようになったのだろう。

人間関係とはある大きな事をきっかけとして壊れるというよりも、長年小さな不満や違和感が降り積もり、気づいたら大きな溝ができていたという風に壊れていくものです。

子供が親を嫌いになるには、親から執拗な嫌がらせを受け続けてきたという厳然たる事実があります。

しかしその自覚が全くない親は、子供がどうやら自分を嫌っているらしいことはわかっても、「なぜ?」そうなってしまったのかについては「皆目わからない」と言う。そのくらい自分のことが見えていないのです。

そもそも最初から親を嫌う子供はこの世に一人もいません。なぜなら子供は親なしでは生きていけない設定で生まれてくるからです。

もしも子供が親を嫌うとすれば、それは親の方に決定的な人間的欠陥があるという明確なサインです

毒親育ちが抱える苦しみ

娘さんは毒親に育てられているので、その後人生では様々な心身の不調や人間関係に苦しみます。体調が優れないことの本当の理由は、長年に渡り受けた母親からの心的虐待です。

だから母親から物理的にも心理的にも距離をとって癒しに専念しなくてはならない。毒親から受けた毒をデトックスし、心の傷を癒し、抑圧されている怒りや悲しみをすべて解放しきるまで、娘さんが自分を取り戻すことはできません。

しかしことあるごとに母親が干渉してくるので、心安らかに自分と向き合うことすらできていない状態です。

そのことに気づければ取り組むこともできますが、大方のケースではこの娘さんのように60過ぎまで自分は毒親育ちであるという自覚を持てないまま、苦しみを抱えて生きることとなります。

娘さんの魂が抱えるカルマの一つですが、今回の人生でどこまで解消できるかは、その人の覚醒度合いにかかっています。

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