昨今日本では「女性の自己肯定感」がトレンドのキーワードらしいですが、「女性が自己肯定感を上げる」って一体どういうことなのかでしょうか。
目次
「自己肯定」とは何か
「自己肯定」とは、読んで字のごとく、ありのままの自分をそのまま認め受け入れることができている状態のことです。
自分のこんなところはダメ、あんなところはダメ、もっとこうじゃなきゃダメ、という所がなく、素のままの、生まれたままの自分で完璧であると理解し受け入れられていること。
「自己肯定」の反対は「自己否定」。
「自己否定」とは、
- 好き嫌いがあったら直さなくてはらない
- 大雑把な性格は直さなければならない
- もっと社交的にならなくてはならない
- もっと痩せなければ
- もっと太らなければ
- もっとこうでなくては
と、ありのままの自分でいることができず、絶えず「そうではない自分」を目指してしまう状態のこと。
自分を変えなくては愛されないのではないかと怖れている状態を指します。
このような感じ方は、養育期に養育者からどんな接し方をされたかに大きく影響を受けています。
養育者が子供のありのままをすべて受け止め、受け入れ、愛してくれたのであれば、子供は十全感、安心感、安全感と共に成長し、自然と自己肯定感の高い人になります。
しかし、日本の大方のケースでは自分自身が自己否定的な養育者に育てられているために、潜在的に強い自己否定感を抱えた人が多い特徴があります。
- シャイで内気な自分はダメ
- 好き嫌いが多い自分はダメ
- 何事も長続きしない自分はダメ
- 本音と建て前を使い分けられない自分はダメ
- ぽっちゃりしている自分はダメ
- 痩せすぎている自分はダメ
- 仕事が長続きしない自分はダメ
- 周囲に馴染めない自分はダメ
- 友達が少ない自分はダメ
- 相手に対してこんな感じ方をする自分はダメ
- 人との縁を切る自分はダメ
- 不器用な自分はダメ
- 顎が出ている自分はダメ
特に日本人は、自分に対してダメ出しすることが「謙虚さ」であると思い込んでいる人が多いようです。
それは「謙虚さ」ではなく自己卑下、自虐、自己否定。
単なる文化に根差した思考の歪みに過ぎません。
自己否定的な人間を作る子育て
「うちの子は内気であまり外向的じゃないの。どうしたらもっと外向的な人になってくれるかしら?」
親御さんからこんな相談をよく受けるものですが、これ自体が完全な親のエゴであることにまずは気づくことが必要です。
内向的・外向的といった気質は本来「治す」ものではなく、「そのまま受け入れる」ものです。
外向的な事が良い(好ましい)ことで、内向的なことは良くない(好ましくない)ことであるという偏見を手放す必要があるわけです。
子供は自分を楽にしてくれたり、自分を気分よくしてくれるためにいるわけではありません。
子供はただ自分らしく自分の人生を生きるために存在しています。
子供の気質がどうであれ、それに対して親がどう感じるかを子供のせいにしているその利己的な動機をまずは直視することが必要なのです。
自分のエゴに無自覚な親ごさんによる子育てが、自己否定型の人間を大量生産してしまいます。
一方、自分の自然な在り方をそのまま認め受け入れられた子供は、「ありのままの自分のままで十分愛されている」という実感を育みながら成長することができます。
この実感こそが、「自己肯定感」と呼ばれるものです。
好き嫌いがあろうと、内向的な性格であろうと、飽きっぽい移り気だろうと、集中力がなく注意散漫であろうと、それが「その人らしさ」として受け入れられる環境があれば、人は自分の個性を十分に開花させていくことができるのです。
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女性が自己肯定感を上げるとは
さて、女性が自己肯定感を上げるとは一体どういうことか。
それは、自分の自分らしさを十分自覚して、その自分らしさを全面的に肯定して押し出しながら生きていく様を指します。
私は女性をよく「花」に喩えるのです。
- バラ
- 百合
- タンポポ
- スミレ
- チューリップ
- ひまわり
- 菊
同じ「花」でもそれぞれまったく違う個性を持っていますよね。
女性も「花」とまったく同じわけです。
花は自分を他の花と比べて自分にダメ出しし落ち込んだりはしません。
百合がバラを見て劣等感を抱いたりひがんだり、「私もバラのようにならなくちゃ」と思うことはありません。
花はただ自分のありのままの姿をさらして咲き誇るだけ。
女性もそれと同じ。
自分の個性をありのままに認め、受け入れ、愛し、その自分を開いていくと「そんな自分」をいいと思ってくれる人が引き寄せられてくるのです。
万人から好かれることは最初からできません。
なぜなら、人には必ず「好み」があるからです。
バラが好きな人もいれば、タンポポやスミレが好きな人がいる。
それが「個性」というものです。
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女性の陰陽バランス
一言に女性といっても、様々な陰陽バランスの方がいらっしゃいます。
すごく女性的な人、中性的な人、ハンサムな人。
人の在り方は、その人の中の男性性と女性性の比率(バランス)によって全く異なってくるものです。
自分はどのタイプかを知りそれを受け入れることで、自分と相性の良い相手は誰か、また合わない相手は誰かがよくわかるようになります。
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欠点や問題は直す
私たち人間は、本格的なインナーチャイルドの癒しに取り組むまでは、様々な機能不全や問題を抱えています。
自分のカルマや人格的な欠陥や欠点はしっかりと向き合い、改善することが必要です。
酒・タバコ・ギャンブル・お金・ドラッグなどの依存があれば治療に取り組み、性格的・人格的な欠点を自覚を強めながら普段の生活の中で改善していく取り組みが必要になります。
自我がしっかりと発達しないうちはエゴ(自己防衛機能)が強く、自分の欠点を真正面から直視することができません。
ある程度自我が発達してくると、自分の欠点を見据えることができる強さも育まれてきます。
基本はどんな自分でも否定せずにまるっと認めて受け入れる。
その上で欠点や問題は直し、弱点は補う。
自分の個性や魅力をしっかり認め自覚する。
それらを磨きながら自分らしさを貫いて生きる。
それが、女性が自己肯定感を育てる方法です。
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