二元論の世界であるこの地上に生きる私たち人間の人生の奥義とは、常に前向きでポジティブでいられるようになることでも、常に平静で穏やかな気持ちでいられるようになることでもなく、「ありのままの自分」の状態を受け止めて受け入れられるようになることです。
約48年間生きてきて、私は孤独や寂しさを感じない人や、気分が落ち込んだりしないという人には出会ったことがありません。なぜなら、常に孤独や寂しさと隣り合わせだったり、一か月のうち数度くらいは気分が落ち込んだりするのが、人間の自然な状態だからです。
特に女性は月の周期で生きていますから、生理が来れば抑圧している感情の浄化が発生し、感情の浮き沈みを毎月のように経験しています。それが自然なことなのです。
孤独や寂しさを感じてはいけない、感じたくない、気分が落ち込むのは嫌、常に明るくポジティブでいたい、と、自分や他者にミッション・インポッシブル(不可能なこと)を強要し、それができないと責めたり否定したりすることが、苦しみの元凶であると気づくべきなのです。
感情に飲み込まれたり、感情的になって暴走しても良いと言っているのではありません。
そうではなく、自分の中から出てくるすべてを愛と理解を持って受け止め、味わい尽くすことで昇華できることが必要だと言いたいのです。自分の気持ちや感じ方を否定してなかったことにして前向きなフリをすることの弊害は、とても大きいのです。
生きていれば、孤独も感じる、寂しさも感じる、嫌な出来事も起こる、凹むときもある。楽しいことも嬉しいことも起こる。良いときも幸せなときもある。その逆のときもある。
瞬間・瞬間を感じて生きること。自分の気持ちや感情を否定したり抵抗したりせず、ありのままに受け止めること。
それが人生の奥義なのです。
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