本物の情熱と偽物の情熱の見極めが大切

本当の意味で自分らしく生きられるためには、本物の情熱と偽物の情熱を見極めることが必要不可欠です。

これをしっかりとやらずに「やりたいこと」を見つけようとしたり、やろうとしたりしても、うまくは行かないでしょう。

本当は「それほど」やりたくないことを「やりたいこと」だと勘違いしてやろうとしても、潜在意識では抵抗しているために、実現が難しいからです。

この記事では、本物の情熱と偽物の情熱というテーマを掘り下げ、自己実現するためになぜ癒し・浄化・統合が必須なのかを解説していきたいと思います。

本物の情熱とは

本物の情熱とは、自分の最奥から出てくる「〇〇したい」という気持ちのことです。

自分の心からほとばしり出てくる「〇〇したい」という気持ちに素直に従って生きているとき、本当の意味で自分らしく生きることができます。

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これが「本物の情熱」に従って生きた結果の自己実現です。

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共依存から生じる偽物の情熱

すべての人が自己実現できれば結構なことですが、中には「偽物の情熱」を「本物の情熱」だと取り違えてしまっているケースも多々あります。

よくあるのは、共依存者が「他者の助けになりたい」といってヒーラーやセラピストを目指すケースです。

  • 困っている人を見ると放っておけない
  • 大切な人の問題を解決してあげたくて仕方がない
  • 相手の問題につい首を突っ込んでしまう
  • 他者を助けられる自分に価値を感じている
  • 友達の悩み相談にはつい乗ってしまう
  • 頼られると張り切ってしまう

これらは共依存の症状ですが、内面に起こる衝動が強いために「情熱」であると勘違いしてしまい、ヒーラーやセラピストを目指す人が多い実態があります。

本物の情熱との違いは、偽物の情熱には「~せずにはいられない」という強迫観念が伴っている点です。

本物の情熱は、「〇〇したい」という強い気持ちがありながらも、それに向けてコツコツと何かを積み上げたり、時には「待つ」ことができる忍耐力も自然に備わっています。

でも、「ついやってあげずにはいられない」「助けてあげずにはいられない」という場合、それは情熱ではなくて共依存。

そして、「本当は断りたい」ときでも No. と言えず、相手に合わせてしまうこと。

これを「優しさ」や「愛」であると思い込んでしまうことが共依存の特徴なのです。

  • 他者を助けたり役に立ったりできなくても安心した自分でいられるかどうか
  • 相手を放っておけるかどうか
  • 相手の問題を相手に任せておけるかどうか
  • 自分を犠牲にするのを止め、相手の頼み事を断れるかどうか

ここに共依存と本物の情熱の違いがあります。

セラピストやヒーラーに向いている人とは、クライアントの甘えや依存を許さず突き放すことができる人です。

必要なときに相手と繋がれるけれど、相手の問題と自分を切り離し、離れるときにはしっかりと離れることができる人。

これができずにクライアントの問題を「何とか解決してあげたい」と思ってしまう人は、対人支援職には向いていません。

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愛情不足から生じる偽物の情熱

もう一つよくあるのは、親の愛情を得るために始めたことを本物の情熱だと勘違いしてしまうケースです。

例えば、親がコーチやマネージャーとなり、子供をプロデュースするケースは芸能界やスポーツ界に沢山あります。

子供は競技や芸能に打ち込むことが「自分がやりたいこと」と思い込んでいますが、実を言えば「競技や芸能に打ち込むこと」が唯一親の愛情を得られる手段だったというケースがほとんどです。

かなり幼い頃からすでに親に愛情がないことを敏感に感じ取っており、親に愛されるためには競技や芸能に打ち込むしかなかった、という状況です。

同様の例では、親や家族の職業を暗黙の了解的に押し付けられるケースがあります。

子供には情熱も興味も才能もないのに、「うちは代々医者の家系」といった肩書を死守するために、子供に特定の職業に就くようプレッシャーをかけるケースです。

親が果たせなかった夢を子供に押し付けるケースも後を絶ちません。

本来であれば、親は子供がやりたいことを応援し、実現するよう手助けをする立場にあります。しかし内面に愛情飢餓や依存を残したままの親は子供に愛情を注ぐことができず、子供を通して自分の人生を生きようとしてしまいます。

親がやりたいこと(やりたかったこと)を子供が自分を犠牲にしながら実現させてあげるという親子逆転現象が起こっているために、子供は自分の人生を棒に振ってしまいます。

子供は無意識のうちに親に気に入られようと振舞いますから、自分の希望はどうであれ、親の期待に沿うために必死に勉強し「これは自分がやりたいことなのだ」と思い込んでいます。

もちろん無意識に行われていることですから、本人に自覚はありません。

いずれにしても、偽物の情熱に従って生きて成就させても、本人が幸せを実感することはありません。

人生のいずれかの時点で子供が「それ」に気づき、親と距離を置く、あるいは絶縁することで自分と自分の人生を取り戻すということが行われます。

しかし、中にはそれすらできずに惨事につながるケースも少なくありません。

癒し・浄化・統合のプロセスが必須

上に少し例を挙げただけでもおわかりのように、私たちは本格的な癒し・浄化・統合のプロセスを経るまでは、自分の本物の情熱が何かよくわからないままに生きているものです。

そして、情熱を思い出してからも、すぐにそれが成就できるほど簡単なことではありません。

私たち人間が本当の意味での幸せを実感するのは、他者(親や世間)の期待に沿えたときでも、模範的な生き方ができたときでも、沢山の資産や実績を残せたときでもありません。

本当に自分が生きたいように生きられている時です。

そういう生き方ができるためには、他者を喜ばせようとすることを止め、自分が喜ぶことは何かと真剣に考える必要があります。

だからこそ癒し・浄化・統合のプロセスが必須なのです。

  • 自分の痛みを癒すこと
  • 不必要な罪悪感や恥を手放すこと
  • 感情と肉体と思考を浄化して健全化すること
  • 分裂してしまっている内面人格を一つずつ統合していくこと

長い時間をかけてこのプロセスを経ることで、少しずつ本来の自分が回復してきます。

その自分(回復した自分)の「欲求」に正直に従って生きることが、本来的な意味での自己実現と呼ばれるものです。

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