今から6~7年ほど前のことだったと思います。2015年か2016年頃、知り合いの日本人男性とこんな話をしていました。
「経済成長はもう頭打ち、これ以上成長はしない」
当時はまだコロナもありませんでしたし、まさか2020年に私たちの暮らしが一変してしまうとは知る由もありませんでした。
他の人にとって2015年は特段記憶に残らなかった年かもしれませんが、2015年から個人的にアセンションのプロセスへ入った私は、あの年に起こったことを鮮明に記憶しています。
あれから7年、今や世界は完全に変わってしまいました。
私たちは今、社会および人類にとっての「成長・拡大」の意味を根本的に見直す時期に来ています。
古い時代の「成長・拡大」

昭和・平成の時代は、効率化やコスト削減、そしてものを沢山破壊して沢山造ることで経済成長を促してきました。
ひたすら便利であること、低コストであること、効率が良いことが求められ、数々の「もっと本当に大切なこと」が犠牲にされてきた背景があります。
そしてその結果、環境破壊の壊滅的な被害はもはや看過できないところまで来てしまいました。
私たちが今日常的に経験している異常気象や動植物たちの種の絶滅は、もはやこれまでのやり方で成長できないどころか、このままでは破滅へ向かうしかないことを表しています。
根底を覆す発想の転換が必要 「持続可能(Sustainable)」というキーワード
今の時代、私たちに求められているのは次元を超えた発想の転換です。古い時代に良しとされていたような価値観ややり方ではもはや現状を打開できないことは明らかだからです。
現代における成長や拡大を考えたときに、ここ数年使われているのは「持続可能(Sustainable)」というキーワードです。
どういう意味かと言うと、私たち人類と、地球という惑星を共有しているその他生命たちにとって、長期的に幸福をもたらし発展可能かどうかという目線ですべての選択を行っていくということです。

分かりやすいように具体的な例を挙げれば、石油資源の枯渇や大気汚染、環境破壊の観点から、ガソリンを使って動かすタイプの自動車や航空機は「持続可能」な選択肢とはみなされていません。それよりも、環境への負担が少ない電気で動く移動手段(持続可能)の開発が進められています。
日々の暮らしの中での、スーパーのレジ袋(持続可能ではない)を有料化して、マイバッグ(持続可能)を持参する運動が、過去数年ようやく日本でも始められました。ヨーロッパでは20年以上も前から推進されてきた動きです。
全世界的な健康志向と砂糖離れが進む中、清涼飲料水の大手やファストフード業界では「ヘルシー志向」へとの方向転換が進んでいます。今までのように依存性の強い成分を使用して利益を得るようなビジネスモデルは持続可能ではないとわかっているからです。
急なシフトに必要だったカタストロフ

言うまでもなく、古い時代からの「習慣」が連続して続いていた日常で、このような次元を超えた意識や価値観の変換を促すことはほぼ不可能でした。
なぜなら人間(エゴ)は惰性や安定を好む生き物だからです。
だからこそ、人類の意識を根こそぎシフトアップするためには一種のカタストロフが必要だったのです。
それがコロナ禍です。
コロナウィルスの感染拡大の影響は多くの人々の平凡な日常を直撃しました。多くの事業主が廃業や方向転換を余儀なくされました。
これを悲観的に捉えれば悲劇以外の何物でもないのでしょうけど、このような惨事があったからこそ成し得た「大変革」でもあったわけです。
今までのやり方を捨てて全く新たな業種や業態に変換した事業主も沢山いらっしゃいます。それは必ずしも「悲劇」ばかりとは言えず、新しい可能性と未来へのチャレンジでもあるわけです。
しかし、ここで意識を向けなくてはならないことが一つあります。
それが、「新しい選択は「持続可能かどうか?」」という意識です。言うまでもなく、今の時代、持続可能でないものは短命で終わる運命だからです。
この後に及んで、古い時代の価値観ややり方にしがみついて同じことをやろうとしていても意味がないのです。
- 今自分(たち)がやろうとしていることが、果たして持続可能かどうか?
- 自分や周り、引いては人類や地球に貢献することかどうか?
- だとしたらどのように貢献できるのか?
今の時代に必要な自問自答はこういうものなのです。
- プロフィール詳細はこちら
- 個別セッションはこちら
- オンライン・セミナーはこちら
- E-Book および瞑想ファイルはこちら
© 当サイトの文章およびロゴや商標の著作権は百瀬章子が所有しています。許可なく無断転載することを固く禁じます。