日本へ戻って来てから数年。日々様々な方とお話をする中で最近感じることは、日本には悲観的な人が本当に多いという事。
日本人は貯金好きでお金を遣いたがらない人が多いですが、それもひとえに「悲観的」だからだと私は考えています。
欲しい物もややりたいことも我慢して貯金を殖やし、それで「安心」を得られると本気で思っているようです。
悲観的でいると、物事が自然と好転したりうまく行ったりするだろうという可能性を信じることができず、いつも「最悪のシナリオ」が頭の中にあるために、「どうやってそれを避けようか」ということを軸にしてしか物事を考えられない、行動できない状態を生み出します。
そのことを知るにつけ、私は自分が「天性の楽観主義者」である事実を知るに至ったのでした。

私は生まれてこの方、大冒険とも言える人生を生きてきました。世界5か国で暮らし、働き、旅をし、見ず知らずの場所へ飛び込んでそこに自分の居場所を作ってしまえる才能に恵まれています。
それはひとえに、私が楽観主義者だからできることです。
27歳で小さな荷物一つで香港へ行ったとき、それほど貯金があったわけでもありませんし、香港でどうしようという見通しがあった訳ではありませんでした。ただ、親友の家に転がり込んで、しばらくボーっとするつもりでいただけでした。
そうこうするうちに「二人で暮らすには家が狭すぎる」のでもっと広い家を探して引っ越し、私は仕事を探し始めた訳です。仕事が見つかるまでの間は、わずかな貯金を切り崩して生活していました。
この話をすると、多くの人たちは「そんな怖いこと絶対にできない!」と仰います。
そうですか?
そんなに怖いことだろうか?
失う物と言ったら貯金ぐらいで、それが底を突けばなんとかしてまた稼いだらいいだけの話です。万が一うまくいかなかったとしても、幸いにも私には実家がありましたから、そこへ戻って体制を立て直してまた出直せばいいだけ。まだまだ若いのだから、怖れずにチャレンジするだけの価値はあることだったのです。
それくらい私の「海外で暮らしたい」情熱が強かったのでした。

当時から私は「まったく不安にならない」訳ではありませんでした。「本当に大丈夫だろうか」と不安がよぎり、眠れなくなる夜もありました。
けれどもそんなときでも、「大丈夫、きっとうまくいく」「仕事は必ず見つかるよ」と自分で自分を励まし、「うまくいく理由」を数え上げては自分を安心させる工夫をしていました。
不安になったまま眠るのではなく、自分で安心感を得てから眠るようにしていた。当時から私は無意識のうちに波動の法則を理解して実践していたのでした。
大人になってからも基本それは変わっていません。
私が札幌の街へ来たのは一年半前。46歳でした。
まったく知らない街にまたしても小さな荷物一つで降り立ち、馴染めない部屋の中で初めて迎えた夜のことを今でも覚えています。人生何度目かの新たなスタートでした。香港へ旅経ってから20年が経っていました。

コロンブスの卵という話があって、「新大陸を発見することなど、やろうと思えばだれにでもできる」という人たちに向かってコロンブスが、「でも誰にでもできることを実際にやる人はほとんどいないではないですか」と真実を突いた逸話として伝えられています。
誰にでもできると思えることシンプルで単純なことを、実際にやってみる人はほとんどいない。理由は、怖いから。
悲観的になって、「うまくいかなったらどうしよう」と思い悩み、考えすぎ、挙句チャレンジする前に「やらない」ことを選んでしまう。
そして実際にやっている人たちを見ると嫉妬して、「わがまま」だと批判したりやっかんだりする。そんな人の方が実際には多いわけです。
やらなければ失敗することはないわけで、自分は安心です。その代わり、本当に欲しいものも手には入らない。自分が成長する機会も、枠を破ってステージを上げることも、夢を実現することもできない。
本当の意味での楽観主義とは、「大丈夫、きっとうまくいく」と心底信じられる「根拠のない自信」のことです。
私は今でも「私はどこへ行っても大丈夫」という信念と自信を持っていますが、それは今まで楽観主義で生きてきたために積み重ねられた成功の実績に裏打ちされた「本物の実力と自信」があるお陰です。
根拠のない自信に基づいて行動した結果を積み上げていくと、本物の実力と自信になるのです。
私は、日本の皆さんにもっと楽観主義について知ってもらいたいと思っているし、できることなら悲観的な考えを手放す勇気を持って欲しいと思っています。
今の時代はとくにそれが大事だから。
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