思考の枠組みを打破する -日本人特有の思い込みに気づく-

私が初めて日本以外の国へ行ったのは18歳のとき、アメリカの大学へ留学したときでした。

最初のカルチャーショックは、大学のカフェテリアへ行ったときのことでした。

カフェテリアは、棚から自分の好きなものをトレイに載せて持っていく形式です。頼めばオムレツやパンケーキも焼いてもらえます。

私を含む日本人留学生のトレイの上は、みな一様に同じでした。好きな料理を数種にグラスが一つ。グラスの中には自分が好きな飲み物が入っています。

トレイを持ってテーブル席の方へ移動した私たち日本人留学生は、そこで初めてカルチャーショックの洗礼を受けることになるのです。

私たちが目にしたアメリカ人学生たちのトレイの上には、一人4つ~5つグラスが置かれていました。

中身はコーラ、オレンジジュース、ジンジャーエール、ルートビールなどです。彼らは、自分の飲みたいものを飲みたいだけ、いくつでもトレイの上に載せていました

それを目撃したときに、18歳だった私は「あぁ、日本人は思考の枠組みにはめ込まれている」と強く感じたのでした。

誰に言われたわけでもないのに、全員一様に「一つだけ」グラスをトレイに載せるという行動自体が、日本人の潜在意識の中に「グラスは一人一つまで」という制限が埋め込まれているという証拠です。

こういう文化特有の制限のことを、私たちは「規範意識」と呼んでいます。「規範」は世界共通のものではありません。その国の伝統や文化に根差したものです。

日本では「なぜか」はよくわからないけれど、グラスは一人一つまでと「暗黙の了解」的に決められていて、よその国へ来てまで「暗黙のルール」を破ろうと思う留学生は一人もいなかった。

なぜなら、規範意識はもうすでに私たちにとっては無意識の領域に落ち込んでいたからです。

私たち人間は、自分とは異質なものに触れるまで、自分を知ることはできません。

だからこそ、自分を知るためには他者と触れ合うことが絶対に必要なのです。それが3次元世界が存在している意義そのものでもあります。

「合わせなくちゃいけない」「うまくやらなくちゃいけない」という刷り込み

先日、近所のカフェで仕事をしていた際、隣に座った二人の老婦人の会話が聞くともなしに耳に入ってきました。

婦人A:「他の人と一緒だと、疲れるでしょ。合わせなくちゃいけないから」

婦人B:「そう。だから一人の方が楽よ」

皆さんは、このお二人の会話が思考の枠組みに囚われていることがお分かりですか?

「他の人に合わせなくちゃいけない」なんて規則もルールも暗黙の了解も、最初からないんです。

別に、合わせる必要なんてないし、合わせなくていい。

けれども、日本人の潜在意識の中には「他者に合わせなくてはいけない」という思い込みが刷り込まれていて、それで気疲れしてしまう人がすごく多いんです。

だから結論的に「一人の方が楽」となる。

けれども、前提を「別に合わせる必要はない、合わせなくていい」に変えれば、他者と一緒にいて疲れるという経験は減ってくるでしょう。

私の友人のドイツ人やフランス人は、まず他者に合わせるということはしない人たちです(笑)。マイペースの塊。個人主義の国の人たちは、一人ひとり自分のペースで行動し、「合う部分だけ」で他者と繋がりますから、「合わせなくちゃいけないから疲れる」ということは言いません。

こういうところが日本人がハマり込んでいる思考の枠組みであると、気づける視点を提供するのが私の役割だと思っています。

ちなみに、日本人が思考の枠組みを手放せない理由は「嫌われたくない」という恐れです。嫌われたら生きていけない。それが日本人が集合的に抱えている恐れで、村社会の名残です。

今の時代、昔の村のような閉鎖性はないわけですが、日本人の意識の中には歴然と流れている意識の閉鎖性があります。

この恐れを乗り越えられるかどうかは一重にその人次第で、自分らしく生きたいという欲求が恐れに勝った時、「嫌われる勇気」を持って恐れを乗り越えて思考の枠組みを打破していけるようになります。

そしてそれは本人の自由意志による選択でなければなりません。


百瀬 章子 

1973年長野県生まれ。20年以上に渡り海外5か国に暮し働きながら、心理学、宗教学、人智学、形而上学(メタフィジカル)などを学び実践してきた経験を持つ。現在は国内外のアセンションのプロセスにある人たちの覚醒の支援・サポートを行っている。​


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1973年長野県生まれ。約20年に渡り5か国に暮らしながら心理学、形而上学、精神世界を学び実践してきた。2018年に自身の経験をシェアしたブログを開設。現在は国内外のアセンションのプロセスにある人たち、自分らしく生きたいオールドソウルたちの個性化のプロセスをサポートしている。

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